本日の取引終了後に、ベアリングの国内最大手、日本精工の3Q累計決算が発表されました。
連結最終利益は前年同期比9.4％減の109億円となり、通期の同利益を従来予想の270億円から135億円(前期は165億円)に半減下方修正しています。

上期（2Q累計）決算発表時には、円安差益を理由に通期業績が小幅上方修正されていたものの、連結最終利益270億円計画に対する上期の進捗率は22.3％だった事から、3Q以降の下方修正リスクについては、既に身構えていた投資家も少なく無かったように思います。

2023年3月31日までの期間における想定為替レートは、ドル円の140円が125円まで円高修正されており、この点、つまり円安⇒円高シフトの影響を色濃く受けてしまった印象です。

もうひとつの下方修正要因が、「半導体等部材の供給不足による自動車生産の回復遅れ」という見通しです。
半導体業界は2023年度前半まで調整し、後半からの回復と業界では予想されており、中でも自動車向けの半導体は「優先的」に供給が行われるものとの見方が「ほぼコンセンサス視」されています。

であるからこそ、日本精工の半減下方修正はショックでした。
2月9日に予定されているトヨタ自動車（7203）の決算発表で、果たして自動車生産に関してどんな見通しが示されるのか、大いに気になるところです。

元来、「株価は実体経済を6カ月先行して織り込む傾向が強い」とされている事から、半導体関連の業績が今年の後半にも回復し、以後は活況サイクル入りするのであれば、その6か月前、つまり今現在の時点から、半導体関連セクターは反転切り返しに向かっても不思議ではありません。

奇しくも、昨日の取引終了後に上期決算を発表すると共に、今期の受注高の見通しを1200億円減額したレーザーテック（6920）は、本日の株価の終値が13.75％安と、大きく売られる結果となりました。

何を申し上げたいのかというと、半導体関連や自動車部品や機械セクター関連株は、今回の決算発表を受けて株価が大きく下落した場合、長期目線で見れば、そこが当面の底値圏となる可能性がある、という点です。

ゆえに、明日以降、今週いっぱいくらいの間、レーザーテックや日本精工の株価推移を注視し、株価の方向感を見極める事が、これらのセクターの個別銘柄を保有なされている会員様各位にとって、決算発表シーズン通過後のポジション調整の参考となりえましょう。

レーザーテックが大幅下落となった一方、東京エレクトロン（8035）の株価は2％超の上昇、アドバンテスト（6857）は4％超の上昇となっています。
「半導体関連」とひとくくりにできないほどに、投資家勢の見解も強気・弱気が入り混じっている印象です。

「機械セクター」も同様です。
従いまして、この決算発表シーズンこそが、「潮目が変わる」タイミングになる可能性が高く、保有銘柄だけでなく、セクターを代表する銘柄群の決算発表とその後の株価の方向性を注視する必要がありましょう。

えっ？
どこを、何を見れば良いのかわからない？
はい、ご心配無用です。
あすなろがキッチリと、市場全体の隅々にまで目を向けて、会員様各位に代わりウォッチ・チェックしておきます。

この決算シーズン中は特に、各種コラムやメール配信を、逃さずチェックなさっていただき、会員様各位の投資行動のご参考にしていただきたいと存じます。



執筆：木村泰章

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　個人的に注目している銘柄
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◆アビスト（6087）
◆田中精密工業（7218）
◆日本プラスト（7291）
◆シンデン・ハイテックス（3131）
◆ザインエレクトロニクス（6769）

主力級大型株よりも、概ね中小型優勢と見ます。

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　私のコラムで紹介した銘柄
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◆牧野フライス製作所（6135）
工作機械上位銘柄のひとつ。
中国での自動車関連の設備投資需要増が業績にプラス寄与。
昨日の決算発表を受け、本日の株価推移もこじっかりでした。

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　単発スポット銘柄の見解
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◆≪社長大石のキングメソッド銘柄-premium-（****）≫
銘柄公開日特有の値ブレの荒さはあったものの、ボラの高ささえも社長銘柄の楽しみのひとつ。
まずは、淡々・着々と打診買いを！

◆≪まんもす藤井。の大御利益銘柄（****）≫
こちらも株価は上下の値ブレが大きいものの、そここそが「人気化している」銘柄である証拠とも言えましょう。

◆≪木村ゴールド会員銘柄（****）≫
ご心配無く！
週の後半は再度急伸かも？

◆≪木村泰章のキャッシュキング銘柄（****）≫
遂に連騰記録は途切れてしまいましたが、
むしろ、ちょっとは押し目が無いと。。。