下落調整は一過性と見る:アク抜けタイミングが早まる可能性も
既に米国当局は金融不安拡大を回避する為に種々の対策を講じ始めており、今のところ、世界的な金融危機は回避されるものとの見解が主流です。
会員様各位が保有なさられている個別銘柄群に対する悪影響も、概ね、短期的・一過性の下落に留まるものと存じます。
会員様各位は既にご認識済みかもしれませんが、下落調整時に歯止めがかかる際のステージは、概ね下記6つで表現される事が多いように思います。
(1)下げ一巡:主に外部要因の悪影響から全体相場が下落し、個別銘柄の下落率に差はあっても、リスクオフの動きが一巡する状態。
(2)下げ渋る:まだ下落の底入れや下げ止まりまでは確認できないものの、下落速度が落ち着き始める状態。
(3)下げ止まる:下落だけでなく、併せて小幅の切り返しなども示現し始める状態。
(4)売り直される:一旦下げ止まったと思われたものの、切り返し以上に再度売りを浴びて下落する状態。
(5)値持ちは悪くない:大幅な切り返しには転じ無いものの、小幅に切り返してもさらに売り直される事はなくなる状態。
(6)底堅い:底入れに近い状態で、まだ不安定感は残るものの下落しなくなる状態。
今のところ、本日の株式相場は、全般的には(1)と(2)は通過した印象で、個別銘柄群は概ね(2)から(4)の間に位置しており、上手くいけば、本日・明日くらいにも(4)から(6)へと進む個別銘柄も出てくるものと見ています。
日経平均とTOPIXにくらべ、マザーズ指数の下落率は若干ながらも小さくなっており、やはり(1)から(4)の状態をいち早く通過できるのは、中小型成長株群であろうと推察します。
一方で、未だに(1)から(4)の間に位置しているものと目され、「戻りも鈍い」という印象なのが銀行株セクター。
下落前の全体相場の底上げの牽引役となっていたのが銀行セクターであった事からも、反動安も含めやむなしでありましょう。
ごく目先のリスクシナリオとしては、日本の株式市場の需給悪化を指摘する向きもあります。
・本日から値決め期間入りする、ゆうちょ銀行(7182)株の売出を購入する投資家による換金売り。
・来週から始まるIPOラッシュ(月内上場予定企業は16社で市場から吸収すると目される金額の総計は約1000億円)に関わる換金売り。
先週末・本日の全体相場の下落は、こうした売り要因を早目に織り込んだ可能性もありましょう。
となれば、アク抜けタイミングも早まる可能性はあろうと考えます。
執筆:木村泰章
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私のコラムで紹介した銘柄
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◆オロ(3983)
当コラムで9月半ばにご紹介した際の株価は1600円台の前半。
本日は全体相場が全面安となる中にあって、こじっかりな展開でプラス引け。
日足チャートは「なべ底」が示現。
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単発スポット銘柄の見解
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◆≪【創業祭2023】大石&石井のキングメソッド銘柄(****)≫
その他金融セクターに属しているにもかかわらず、大崩れする事無く「値持ちは悪くない」印象です。
◆≪木村泰章のザ・カリナンダイヤ銘柄(****)≫
こちらも「値持ちは悪くない」印象です。
一過性の売りをこなして、アク抜けが早いグループと捉えております。
◆≪木村泰章のレッドダイヤモンド銘柄(****)≫
先週末にフォローメールを配信致しましたので、ご確認ください。
想定どおりに底堅い展開でした。
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