株式会社あすなろ 関東財務局長(金商) 第686号 一般社団法人 日本投資顧問業協会 第011-1393

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あすなろ投資顧問

2023-03-28 17:00:00

アナリスト木村の銘柄研究部

保有銘柄の上昇局面での利益確定ポイントの決め方

会員様各位から、しばしば、「どこで利食い売りをすれば良いか」、という類のご相談を頂戴します。
過去の値動きや、理論株価試算などから、「妥当」な水準をご提言する事が可能である場合も多い一方で、投資家人気の集中等により、短期間に上値追いで急騰しているケースなどは、利益確定のポイントを理論的にお示しできない事もあります。

例えば、1週間ほどのうちに株価が20%近く上昇したケースなどは、同様に1日で10%下落する可能性をもはらんでおり、「妥当」な利確ポイントを探るよりも、「確実に利益確定を行っておく」事こそが第一義だと考えます。
「高値は売れない、安値は買えない」という相場格言どおり、どこが高値、安値であるかという「予想」は、「難しい」だけでなく「第一義」ではないと思っています。

1200円で利食い売りをした後に株価が1400円まで上昇する場面があっても、それは利益確定を「失敗」した事にはならないとご認識ください。。
一旦、利益は確定できており、その点こそが最も重要だと考えますので、お取り組みとしては「失敗」どころか「成功」だとご認識いただきたいのです。

本日は、会員様各位に「ご納得」いただけるであろう、利益確定時の「考え方」のひとつをご紹介したいと存じます。

ズバリ、申し上げましょう。
期待リターンを「実現化」する為に、「逆算」から利確ポイントを決定する考え方です。
期待リターンは、個人個人のご事情によって様々個人差がありましょうから、あくまでも、「ご自身なりの」期待リターンに基づいて、利確ポイントを「逆算」する事となります。

例えば、1700円で500株買った銘柄が、数か月の保有を経て、急激な人気化と共に2000円に上昇したと仮定します。
値上がり幅は300円ですから、評価益は15万円となっているハズです。(手数料・税金等は考慮しない単純計算)
かつ、テクニカル面からも、業績面からも、まだまだ上昇する可能性があるとしましょう。

それでも、「急激な人気化と共に株価が急騰」したのであれば、逆方向への下落も急激である可能性があり、利益確定するタイミングとしては「妥当」でありましょう。

ここで、利益確定する際に、15万円ほどの評価益のうち、いかほどを「実現益化」するかを、会員様ご自身のご事情に照らしご判断いただくわけです。
仮に10万円ほどの「実現益を確定する」のであれば、下記の3パターンが宜しいように思います。

(1)500株のうち200株を2200円を待って売却=値上がり幅500円 X 200株で10万円の利益確定⇒実際には上手く利確できない可能性アリ。
(2)500株のうち300株を2040円を待って売却=値上がり幅340円 X 300株で10万2000円の利益確定⇒上記(1)よりも約定する可能性は高いものの、不確実性は残る。
(3)500株のうち400株を1950円狙いで売却=値上がり幅250円 X 400株で10万円の利益確定⇒ほぼ確実に利確可能である一方、ポジション残は100株のみとなってしまう。

どれを選択するかは、会員様各位のご判断によります。
もしくは、弊社にご相談いただく事も可能です。

利確後に株価が下がっても上がっても、この「考え方」「スキーム」に基づいておれば、「納得感」は充分でありましょうし、利確が済んでいるという「投資成果=成功」と共に、その後「押し目待ち」をするにしても「上値追い」をするにしても、投資行動の選択肢は広がります。

例えば、上記(3)のケースでは、ポジション残は100株となっても、1950円を狙うつもりで実際は2000円で売却できたと仮定すれば、実現益は10万円ではなく12万円となり、かつ、2000円で利確が済んでいれば、1950円どころではむしろ、100株分の買い直しを狙う事も「妥当」となるわけです。

このように、やや乱暴な申し上げ方をするならば、「利確ポイント」を決めるのは、結局のところ、会員様各位のご事情やお考えやスタンス次第です。

株式投資には理論上、「唯一絶対の正解」はないと考えます。
「お取り組み方=売買に対する考え方」についても、「妥当」であるかどうかは考慮すべきですが、「確立された唯一絶対の手法」は存在しないと考えます。

「なんだか気持ち悪い下げだったから一旦損切りしたよ」
「でもその後結局、株価は大きく切り返したんだけどね」

この状況は確かに、「結果的には失敗」だったかもしれませんが、「投資行動としては妥当」だったと申し上げて宜しいように思います。

仮に「失敗点」があるとすれば、株価下落を「気持ち悪い」と感じた点では無く、「気持ち悪い」ゆえの損切りという「投資行動」でも無く、株価下落が「値ブレ」の範疇を超え、「方向感」を伴って更に下落する可能性がありえる、と「誤認」した点「のみ」でありましょう。

「誤認」の背景は、株価推移、言い換えれば、「株価の勢いの向き」によるものであり、「投資シナリオ」が「株価推移」によって「崩れる」と「誤認」してしまったに過ぎないと思います。

「投資シナリオ」とは、もっと中長期目線で策定されるべき「戦略」であり、ごく短期間の値動きによって「崩れてしまう」ものではないと考えます。
「戦術」的な短期のお取り組みを優先して、「戦略」から外れてしまう「投資行動」を取ると、仮に株価が逆に動いた場合には、ご自身の「納得感」が充たされない為に、「投資行動が失敗」だったと認識してしまいがちな「だけ」だと思います。

「投資シナリオ」に変更が無いのであれば、基本的にはBUY&HOLDというスタンスの継続保有でも構わないのですが、保有期間が長引けば長引くほど、今度は、「投資シナリオ」に対する疑念が産まれやすく、継続保有に関する不安感に苛まれやすい事も予想されます。

ゆえに、急上昇した際には利確を確実に行い、投資スタンスに変更が無いのであれば、利確後は直ぐにでも買い直す、というスタンスこそが「妥当」であろう、と考えられるわけです。

仮に、利確した水準よりも、上の水準で買い直す事となっても、「利確する事こそが第一義」だと考える訳ですから、単なる「再出発」に過ぎないのです。
上を買い直したとしても、「失敗」なんかじゃ無いと考えます。

是非、会員様各位に、この点をご認識・再確認いただきたいと存じます。
この「考え方」をご認識なさった事で、最近は株式投資のお取り組みが楽しい、とおっしゃられる会員様が着実に増加していると感じている事を、最後に付け加えさせていただきます。



執筆:木村泰章

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 個人的に注目している銘柄
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◆バルミューダ(6612)
◆monoAI technology(5240)
◆カオナビ(4435)

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 私のコラムで紹介した銘柄
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◆ブシロード(7803)
グロース株全般が冴えない展開だった中にあって、値持ち感は上々という印象です。
日足チャートでは再度上昇トレンドが形成されそうですね。

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 単発スポット銘柄の見解
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◆≪木村泰章のザ・カリナンダイヤ銘柄(****)≫
昨日の株価上昇の反動安となりましたが、想定どおりで悲観しておりません。
強気の投資シナリオには変更ございせんので、一部利確が完了している会員様は、買い直しを狙ってまいりましょう。

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