ピーエス三菱（1871）

「プレストレストコンクリート（PC）技術」に強みがある建築・土木系企業。コンクリートは引っ張る力に弱い性質があるものの、PCはその弱点を克服。この強みを活かした高速道路や大規模な橋梁工事への受注獲得に期待がかかる。首都高速道路は、羽田線の高速大師橋の架け替え工事、また中日本高速道路は北陸自動車道で手取川橋のリニューアル工事を実施するなど各地で建設投資が相次いでおり、事業環境は良好と読む。橋梁の高速道路は上から下へ車両の重力がかかり、コンクリ―トは引っ張られる。ここでPC技術の出番であり、顧客への訴求力が強く受注活動は良好に進みそうだ。

終わった期の受注高は受注高は前期比33.8％増と堅調。売上や損益の先行指標となるため、今期以降も好業績が期待できそうである。事業別売上高、同利益では特に土木事業が健闘しており、国内インフラの改修需要などを取り込んだと考えられる。高度成長期に整備されたインフラを改修するタイミングが到来している影響が大きいのであろう。今期は手持工事の進捗や受注の消化で好業績が見込まれる。

株価は25日移動平均線を支持線に力強い動きが見られる。各日足移動平均線も上向きかつ、間隔のバランスも良く、チャート形状も問題なしと見る。5/12の決算発表以降、出来高が増加しており、大量の資金が流入しているようだ。これで大きな値ブレも少なく堅調な株価推移が期待できよう。最近の日本株に対する海外投資家のスタンスを鑑みれば、PER8倍台、PBR0.7倍台（執筆時）という割安感や今後の業績に注目した彼らが買ってきているのかもしれない。