「海外資金の痕跡か!?」銘柄
新家(あらや)と読む。元々、初代の新家熊吉氏が「自転車用の木製リム」の製造を開始したのが始まり(1903年)。そしてこれが金属製になり、製造・開発技術の進展で現在主流の鋼管が生まれたようだ。「ロールフォーミング技術」という同社独自の複合技術で顧客の要望に細かく・柔軟に対応できる製造が可能。このようなニッチ技術を持つことから、「ニッチ」というテーマ性のある銘柄と言っていいだろう。「ニッチ」テーマを好む「ニッチ」な投資家も多いと考えるため、単発的な物色が期待できそう。
5月発表の前期本決算における経常利益は会社計画値を上振れて着地。そして今期は減益の見通し。そもそも、前期4Qを増益で締めた実力は高く評価できる。前々期の通期経常利益は37.81億円(前期比295.4%)と、かなり高い水準であったからである。さすがにそろそろ反動が来ると読んだのか、今期の見通しは保守的に感じる。自転車関連事業の営業損失は小幅な水準であるし、主力の鋼管関連は今後もDX化などに支えられ、データセンター向けの販売が伸びそう。国内全般の設備投資は、サービス業が落ち込んだものの、メーカーはそれほどでもないと思うし、今後の見通しを上方修正してもおかしくはない事業環境だろう。
株価は200日移動平均線の強いサポートが見られ、上昇トレンドを維持。今後は決算期待に伴って、徐々に買いが集まりそうだ。全体相場が軟調な時でも、ローソク足では下ヒゲが伸びており、強い買い支えを行う大口の影を感じる。PBR0.4倍台というバリュー感やROE10%台という水準(執筆時)から、海外投資家が参入しているのかもしれない。信用の買い残は足元約16万株と、7/13の出来高である約5.5万株に対し過大に思えるため、信用勢の利食い売りなどをこなしながら仕込み処を探るスタンスが無難と考える。
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