松田産業（7456）

電子部品の廃棄物を銀地銀に精錬する。「もったいない精神」と「チャレンジ精神」、この2つの精神から事業は始まった。生産調整で電子部品回収は減少する懸念があるものの、他ジャンルの廃棄物もリサイクルしており、製品（商品）のサイクル（循環）が活発な業界へ展開することで堅調な業績を上げることができそうではある。SDGs（持続可能な開発目標）を意識した事業は時流にマッチ。配当利回りは2％以上、PBRは0.7倍台の時流マッチバリュー株＆サーキュラーエコノミー銘柄と言える。
※上記の数値は執筆時の水準

今期の経常利益予想（会社側）は過去最高益（前期：138.43億円）の反動からか、93億円（前期比32.8％減）。部品や食材の値段が高騰しているため、仕入れ高の上昇が利益を圧迫していると推測できる。なお市場予想は120億円と市場関係者は概ね業績上振れを期待しているようだ。増配が継続していることから資金面に問題は無さそうであるし、計算上は（利益剰余金が減少し）相対的にPBRが上昇することもあるため、バリュエーションの向上による株価の水準訂正が期待できるかも知れない。

株価は直近決算発表（1Q，8/10発表）後、大きく売られる。それまでは概ね順調な値動きを見せていたことから、利益確定売りや、予想と結果のギャップによる失望売りが主体か。8/17には出来高を伴った大陰線が示現し、このまま下降トレンドに突っ走るかと思いきや8/22の安値2112円で底打ち。プライム指数と似たような動きが見られる。8/1を起点とした両線の指数化チャートは、先述の決算発表後プライム指数をアンダーパフォームしたものの、9/25にプライム指数をアウトパフォーム。地合いに流されやすそうではあるものの、今後プライム指数が堅調な動きを見せれば同社株は更にそれを上回るパフォーマンスを見せてくれそうだ。