バローホールディングス（9956）※次回決算発表：11/10（予定）

食品スーパーを中部地区メインに展開。世界情勢が荒れている中、内需株を選んでみるのも一考だろう。食品、日用品などのインフレ動向を把握できる日経ナウキャスト日次物価指数を見てみると、8/23にピークを付けてから減少へ。恐らく原材料高騰や、猛暑からの野菜収穫減による価格転嫁が一巡したことで店頭価格も落ち着き始めたのだろう。家計の期待インフレ率が今後上がると見れば、未だに買い控えが予想されるものの、生活必需品の食品を揃えるスーパーには今後も客足が途絶えることは無いだろう。

今期の売上高にあたる営業収益は7720億円（前期比1.6％）、最終利益93億円（同22.3％増）の予想。多くの企業は原材料高で増収ながらも減益傾向が見られるが、同社は大幅増益を見込んでいる点が特徴と見る。同社はドラックストアも展開しており、採算性の良い医薬品等が売れているのだろう。7/26には、神戸市にスーパーを展開している株式会社トーホーストア（株式会社トーホーの食品スーパー事業を担う連結子会社）の譲受等に関する検討開始を発表。将来的に収益水準の向上が見込まれる。同事業の経常損益は赤字（2023年1月期）ではあるものの、バローHDのノウハウを活かすことで黒字に転換するのも難しくはなさそうだ。

AI（xenoBrain）によると、今期の営業収益は7899.7億円と会社予想を上振れ。先述したシナリオを想定すると、AIの予測の信頼性は高そう。株価は概ね75日移動平均線を支持線とした上昇トレンド。節目2200円に差し掛かり踊り場相場へ転じたものの、世界景気が不安定であることにより、外需株から忌避されたマネーが今後流入することも想定される。足元の膠着相場から動き出すのも時間の問題かもしれない。