株式会社あすなろ 関東財務局長(金商) 第686号 一般社団法人 日本投資顧問業協会 第011-1393

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あすなろ投資顧問

2016-07-09 09:00:00

銘柄アカデミー あすなろ校

銘柄アカデミー あすなろ校 「救世主は遅れて登場!?」

コラム「銘柄アカデミー あすなろ校」Vol.14
     〜 救世主は遅れて登場!? 〜

皆さん、おはようございます。

買い方の希望の星となりそうなテーマを取り上げてみました。

《マーケット編》
◆投入が待たれるGPIF巨額運用資金

今年に入って登場する機会が多くなった年金積立金管理運用(通称:GPIF)はご存知ですよね。

4月に民主党がGPIFの2015年度決算の公表日(7/29)に対して、イチャモンを付けたニュースがありました。民主党としては運用評価の悪化が想定される中で、参院選後に公表されるということに納得がいかなかったんですね。

2015年度の年金損失分は『5兆円』にのぼるといわれるが、どのくらいなのか?決算は前記のとおり7月下旬なので、3Qまでの数字では▲5,108億円と公表されています。(厚生労働省HP)

当然ながら2016年は大発会から5日連続で株価が下落、しかし3月末はGPIFが株価を下支えして17,000円をかろうじて保ったこともあり、運用評価損が膨らんでいる可能性はあるでしょう。

国民としては、各種年金保険料の値上がりに対し、受給金は減少、加えて消費税増税で国民負担ばかり上がってるのに、運用に失敗したとは何事か!と・・・。

投資に関わりが薄い人ですと、「失敗するなら運用しなければいいのに…」とか「プロなんだから増やして当然でしょ」と思われるかもしれません。

ただ、今の市場に参加されている人なら詳しいでしょうが、昨今の日本国債はマイナス金利政策で20年債までマイナスです。さらに少子高齢社会で資金流出はますます大きくなります。

ですので、少しでもリスクをとって年金の財源を確保しておく必要があるんですね。そんな中で評価損になったから騒ぎになったんですね。

7/6のBloomberg配信記事の中で「巨鯨GPIFが日本株の救世主に、大規模損失で買い余力との皮算用」というのがありました。

内容としては、

「運用資産が132.7兆円に減少したけど、逆に国債を減らして日本株を増やす余地が生まれましたよ」

「GPIF資産の入れ替えが終了したと思って離れていた外国人が、その後も株買ってることが分かって日本市場に戻ってくるよ」

個人的にはポジティブな記事なのでは?と思いました。

昨年末の時点では139.8兆円でしたから、記事の試算によると▲7.2兆円の評価損なんですけどね。

もし、同記事内にあるようにGPIFが4兆円規模の買い余力が生まれるとすると市場には大きなインパクトをもたらします。これまでも巨額の年金資金が株式市場に流入して株価を引き上げてくる現象がありましたから。

今の市場でも日銀の追加緩和とか、為替介入とか、政府の10兆円+αでの大型補正予算だとか、いろいろ噂はありますが・・・

まさに政策総動員令を発動して市場のリスクに備えてほしいのが本音です。

なんかGPIFのネガティブキャンペーンが取り沙汰されていますが、GPIFが発足した2001年からの累積収益額は【50.2兆円】です。その過程ではライブドアショックやリーマンショックがあったんです。

平均すると年率3%程度にならされますが、すごい成果だと思いませんか?アベノミクス相場の時期では年率10%を超えているんですよ。

何もしていなければ、それこそ年金制度破たんが早まることでしょう。今は集まるお金よりも出るお金の方が大きいのですから。

「運用効果を知らない人はギャンブルみたいなことをして」と言われますが、そうでは無いんですよね。相場なので、良い時があれば悪い時もあります。

だから、個人投資家として大切なことは市場から絶対に退場させられないことです。続けることが何よりも大事なことはGPIFの例からも分かりますよね。

あれだけ大騒ぎしてた民主党の方の声も鎮まりましたが、参院選の結果はどうなるのでしょうか。市場の注目度はそれほどでもないだけに、結果で左右されることにはならなそうです。



さて、民間の運用に関するプロの方たちの通信簿はどうでしょうか?アストマックス(7162)、スパークス(8739)、ジャフコ(8595)・・・うーん、どちらかというと売りですかね。

来週の私のチャート期待銘柄はメディアドゥ(3678)、ミライトHD(1417)あとは中屋が6/13に『朝の厳選株』でご紹介していたレック(7874)でしょうか。これは芸術的なチャート形成しています。

短期利益狙いなら「材料株」ですが、それは毎回入れ替わるので『相場展望』の方でふれていきますね。

それでは、また来週もよろしくお願いします。



執筆:加藤あきら


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