景気敏感株の親分、コマツの大幅下落が示唆するものとは?
今期最終利益を4%上方修正した日立(6501)や、上期の経常利益が24%減益着地となった信越化(4063)、本来ならば大きな株価推移となる事が稀な日清製粉(2002)が大幅高となる一方、通期見通しを上方修正し、今期の最終益が過去最高益となる見通しを示したコマツ(6301)は、決算発表前の期待値が高かった事からコンセンサスに届かなかったとされ、本日、7%を超える大幅な下落となりました。
コマツの大幅安は、同業の日立建機(6305)の大幅安と同様に、キャタピラーの株価下落の影響によるものとの指摘も少なく無い印象ですが、コマツの上方修正を精査すると、為替の円安要因による上ブレ分が大きく、本業自体の売上は実質マイナス、との見解が、市場内では支配的である模様です。
それでも7%超の下落は、やはり「過剰反応」という面こそが大きいように思います。
キャタピラー株の下落が米国の経済停滞を「先読み」している可能性、加えて、中国の景気後退が長引くという可能性、
さらには、景気敏感株の「親分」的存在という点をも鑑みても、コマツの7%超の下落は、理論的な説明が難しく、腑に落ちないように思います。
結局のところ、コマツほどの主力大型株であっても、全体相場の地合いの悪化という「外部要因」を色濃く受けている、と見るべきでありましょう。
言い換えますと、足元の株価下落は、ファンダメンタル面や内部要因面を反映した価格形成では無く、外部要因による「不安心理」に支配された価格形成であろうと捉えておる次第です。
決算発表シーズンを迎え、主力級大型株群でさえ、全体相場の地合いの悪化に飲み込まれるケースが見られる事から、既に決算発表を通過した中小型成長株群こそが早めに底入れして、反転切り返しに向かう可能性が意識されやすい局面と見ます。
先週金曜日は「引けピン」、本日の午前中には一時プラス圏に浮上していたマザーズ指数の動きにも、投資対象として中小型成長株群こそが「相対的に安全」という「志向」が反映されているように思う次第です。
執筆:木村泰章
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個人的に注目している銘柄
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◆油研工業(6393)
今期経常22%減益予想。時価総額100億円前後でスタンダード市場に属していますが、株価の値動きはコマツよりも底堅い印象。
◆酒井重工業(6358)
ロードローラー等、道路舗装機械専業大手です。
業績推移も株価推移も堅調。
◆加藤製作所(6390)
建設用油圧クレーン大手で油圧ショベルは中堅。
今期は減益計画ですが、株価推移は高値圏で横這い推移。
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単発スポット銘柄の見解
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◆≪木村のギャラクシーダイヤモンド銘柄≫
フォローメールを配信させていただきましたのでご確認ください。
修正済今期予想EPSから試算すると、フェアバリューは現株価水準よりも3割超上の
水準です。
◆≪木村のザ・カリナンダイヤ銘柄≫
広義の半導体関連としては、やはりコチラの切り返し【逆襲】こそが、期待値大と見ます。
今週中に●●●●円どころの値固めが進むものと見ます。
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