三和ホールディングス（5929）

シャッター・ドア・フロント等の建築商材を扱う。高度経済成長期（1960年代）から一般家庭や住居にシャッターが取り付けられたが、1956年に誕生した同社が同期間から現代まで『軽量シャッター』の技術を蓄積しつつ、住居の快適さに貢献していると言える。今後も急激な気候変動に伴い、外部の災害から家庭を守る「シャッター」需要の増加が期待できよう。また、火災が頻繁に発生しつつある法人事業所にもニーズの高まりが見込まれる。

10/31には２Ｑ決算及び業績予想の上方修正を発表。通期の営業利益は従来の475億円から600億円の見通しに。米国事業が堅調なようだ。10/25に同国で発表された新築住宅販売戸数は75.9万戸と市場予想の68万戸を大幅に上回っており、今後も住宅に設置するシャッターの消費増が期待できる。通期実績は同国のファンダメンタルズを鑑みると予想値（上方修正済み）を上振れ、また来期も堅調な会社予想が有望と思われる。

株価は９月まで順調に上昇していたが、足元ではサポートラインと目される100日線付近を舐めるような動き。同線の上にある75日線が上値を抑えていたようだが、直近では上掲の決算及び上方修正という材料で買い材料として意識され、75日線を上回るマドを開け急伸。節目の2100円が鬼門と見るが、同株価水準を着実にクリアできれば、９月高値の奪還が期待できよう。一目均衡表では抵抗帯（雲）の真ん中辺りで売り買いが交錯。雲の中は強弱感が対立しやすいが、好材料の新鮮度が落ちる前に更に買いが集まれば雲抜け後の一段高が狙えそうだ。