宿題:この週末にも会員様各位に是非やっていただきたい事Part.2/2
「日経平均が500円高しているのに、オレの持ってる銘柄は上がるどころか下がってるよ、なんでだ?」
などという、お問い合わせやご意見・お叱りをいただくことがよくあります。
ご自身がお取り組みになられている銘柄は、「中小型成長株群」であって、トヨタやソニーのような「日経平均構成銘柄群」では無いのです。。。
株式投資に臨まれる前にご認識いただいておく必要のある事だと思います。
★考察&解説1★
この「グロース250指数構成銘柄」のうち、悩ましい点は、長らく赤字状態が続き、企業の継続に疑義注記のあるような、いわゆる「GC=Going Concern銘柄」、特に、創薬ベンチャー企業群やバイオベンチャー企業が、少なく無い点です(およそ15社程度)。
アンジェス(4563)やカルナバイオ(4572)やシンバイオ(4582)等、投資対象として「適格」とは言えないような銘柄群が、「グロース株の代表的な銘柄群」という点には、ちょっと納得し難いような気も致します。
★考察&解説2★
「グロース250指数構成銘柄」は時価総額順上位銘柄群ですから、個別企業の成長拡大が順調に進めば、将来的に、上位市場であるスタンダード市場やプライム市場への「昇格」も期待されましょう。
将来的な成長性への先行投資である、という点こそをご認識いただければ、目先の値動きに惑わされず、中長期目線でのご投資スタンスこそが「妥当」という点にも、ご納得いただける事でしょう。
★考察&解説3★
従前のマザーズ指数には、先物も存在していた事から、グロース250指数にも先物が存在します。
例えば、中小型成長株群に対してアクティブ投資を行うヘッジファンド勢などは、グロース250指数先物を売って、「主に」グロース250指数構成銘柄を個別に買う、という形で「ロングショート戦略」に基づき、「マーケットニュートラル」という、ある程度の安定性を確保しようという運用手法を好みます。
つまり、グロース250指数構成銘柄群には、先物と「セットの売買」が流入する事により、流動性が増し、それが出来高の増加につながり、さらには新たな投資家の買いを呼び込みやすくなる、と申し上げて宜しいでしょう。
中小型成長株群に対するご投資は、その将来的な成長性(グロース性)に関する先行投資ですから、値上がり益を重視するアクティブ投資であっても、ご投資の「時間軸」はやはり、中長期が基本です。
となりますと、「3か月下げ続けている」事も、「いきなりストップ高」も、ごく短期的な、さらには一過性の、値動きや値ブレに過ぎない可能性があります。
そこに一喜一憂するお気持ちはお察しするとしても、やはり投資の「時間軸」の「本筋」は中長期投資だと考えています。
さらには、中長期の投資スタンスが基本であるからこそ、返済の期限がある信用取引を利用するよりも、現物保有こそが「本筋」という事になりましょう。
そこを認識したうえで、敢えて信用取引で臨むというスタンスはご尊重申し上げますが、そこを認識せずに信用取引を行う事は、やはりキケンと申し上げざるを得ません。
弊社に「信用取引でイケますか?」というお問い合わせをいただく前に、会員様各位ご自身で、同様のご質問を「自問自答」なさる事こそをご提言したいと存じます。
宿題をこなしていただいた後は、来週の相場に臨まれるお心持ちに、少し余裕が出来て、自信が出て来たのではないでしょうか?
「常に強気、いつも冷静」でまいりましょう。
執筆:木村泰章
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