オカダアイヨン（6294）

建設機械メーカー。解体や破砕用、また林業向けのラインナップが豊富な印象。高度成長期に建築された物件が老朽化しており、解体需要が都心を中心に増加しているように思われる。筆者が東京駅や神田付近を電動キックボードで走っていた際も、多くの土地で解体が行われており、都市開発が本格的に始動している事業環境は同社にとって追い風となろう。また、グローバルサウスのうちの一国であるタイにも拠点を置いており、本社アユタヤを起点に新興国のインフラ需要を取り込んでゆけば、世界中に敷いている拠点のカントリーリスクを分散させることが可能になり、業績の安定感に貢献してくれるだろう。

今期の経常利益予想は過去最高の前期実績を更新する見通し。今7-9月期の決算（21日発表）が好調であったため、会社予想値をむしろ上振れて着地する期待度のほうが高いだろう。値上げの浸透もできているようであるし、業績予想も上方修正を実施しているが、設備投資計画が保守的な感じだ（前期実績；12.29億円、今期予想：9億円）。今後は稼いだ資金をいかに活用するかが企業成長及び株高のカギとなるだろう。

株価は11/21の中間決算発表後にマドを開け急騰。利食い売り後の調整もこなし、堅調な値動きを足元でも見せている。11/13に急騰し、高値で買った投資家も時価と比較すると含み益の状態であることが考えられるため、今後は彼らの押し目買いや買い増しが持続的な株価上昇の黒子になるだろう。テクニカルでは日足一目均衡表の遅行スパンがプラスかい離しており、以前から買い付けていた投資家の利益確定売りが今後も発生する可能性はあるだろうが、軟調な値動きを許さない黒子の押し目買いが株高を支えよう。当面上方シグナルは続くと見て、ポジティブな株価推移はこの先も続くと考える。