アマノ（6436）

勤怠管理システム。勤怠をWeb上で管理できるうえ、細かい各設定（フレックスタイム制、三交代等）も可能。また、上長が部下の勤怠状況をリアルタイムで把握できるため、働きすぎにブレーキをかけることができ、国策「働き方改革」における勤怠DXには欠かせないシステムであろう。業態によって柔軟にシステムをカスタマイズもでき、顧客層は幅広い。また業務用清掃ロボットも手掛けており、まだ同事業は成長段階だが人材不足というこの環境の最中、主力の勤怠管理システムとのクロスセルで成長の芽を伸ばしていきたいところ。

10/27発表の中間決算における経常利益は86.09億円と、対会社予想進捗率は46.5％。業績予想を上方修正しているため、やや計画値からビハインドしている点は気にならない。通期予想は185億円。アナリストコンセンサスは195億円と強気だ。ストック収益に近いパーキングシステム事業の盤石な基盤と、フロー収益に近い主力の情報システム事業の成長の期待感の表れか。中小企業が大企業のDX化を後追いをする中、中小セグメントに強みのある同社の勤怠管理システムを併せたDX化が進むことで、下期は更なる業績向上が期待できよう。

株価は下値が底堅い印象で、足元では9月高値の3420円を追うような動き。前期のフリーCFは高水準なため、更なる増配期待もあるだろうし、インガムゲインの資金が下値を支えている格好と見られる。課題は上値を試す材料と見る。確かに国策関連銘柄としての側面はあるものの、派手さに欠ける。ダイナミックな値動きを狙うには、成長事業である業務用清掃ロボットの今後の成長モデルを具体的に開示する必要があると見る。ROEは高水準で、海外投資家勢からの資金流入は期待できるだろう。