極東開発工業（7226）

今年最後の「本日の厳選株」。同社は「はたらくクルマ」を製造する。ダンプトレーラーや、散水車、コンクリートポンプ、ミキサートラック等。設備投資が活発な時期は受注が旺盛になりそうだ。実際に都市開発が進む首都圏や、半導体城下町になりそうな九州地方や北海道等、設備投資には「はたらくクルマ」が欠かせないだろう。執筆時のバリュエーションはPBR0.65倍。出遅れバリュー株（「PBR1倍割れ銘柄）や、設備投資関連として資金が向かう情景が浮かんでくる。

11/9には中間決算を発表。営業利益は前期の約3.4倍。前期は半導体不足に伴う特装車の供給が需要を満たすことができなかったと思われるため、その反動かと考える。前期の営業CFはマイナス34億円程度、今期は大幅な増加が期待できるため、増えたキャッシュを効率的に活用する姿勢が求められよう。供給について、未だ回復途上であることが短信で示されていることからまだまだ下期は伸びしろがあると見て、業績予想の上方修正や、資本政策の実施に期待したい。

週足で株価を見てみると、26週線を支持線に順調な値動きが確認できる。「PBR1倍割れ」企業として、今後の対策に期待が集まる形で一時は資金流入が大量に発生したのであろう。しかし足元ではその効果が表れていないのか、高値圏で燻っている。バリュー株相場が一旦終息したことが影を落としているのであろう。今後は次回決算等のIR発表材料に期待が集まっている地合いかと考えられ、動意付くまで仕込むのは厳禁と見る。長期的な保有を考えるのであれば、11月高値1981円を抜けたタイミングを狙ってみるのもいいかもしれない。