フライングＧ（3317）

爆ハン（爆弾ハンバーグ）で有名な郊外型レストラン｢フライングガーデン｣をチェーン展開。客単価は中価格帯、サービス度は高めのポジションに位置しており、特に「きめ細かいサービスの追求」が付加価値であるように思える。郊外型外食チェーン市場は乱立しており他社との差別化が難しい。一番簡単に思える戦略は「メニューの充実」だが、競合も同様の戦略を実施することでリピーター獲得には繋がりにくいだろう。そんな中、「ホスピタリティレストラン」という目標を掲げる同社の「サービス」が顧客に好感されればリピーターの獲得からの持続的な売上の計上が見込めると見て、外食チェーンの穴株として注目してみたい。

昨年12月発表の中間決算では、売上高は堅調に推移。構成比が高い埼玉県地域が特に健闘している模様。経費が上昇しており業績の先行きの不透明感は否めないものの、緻密な効率化施策は中長期的な利益率の向上に寄与すると見る。例えば「自動洗米炊飯器」の導入や、鶏肉の工場加工、「レジデンシャルバイヤー（現地在住のバイヤーとの食材売買契約）」など、提供する商品の質が低下しなければ功を奏すであろう。工場加工は均一な質が維持でき、提供スピードが向上するが手作り感の低下に顧客は敏感かと思われるため店舗での調理方法には工夫が必要になってきそうだ。加工から店舗への強固な供給網が構築されていれば加工後の鮮度低下を防げるだろう。ここ（供給網）が同社の今後の課題になると思われる。

株価は25日移動平均線を支持線に上昇基調。上げ足が速く流動性も低いため急落リスクも高そうだ。需給の変化による株価の上下幅が広く（ボラティリティが高い）、単純なテクニカル分析では→痛い目に遭うかもしれない。徐々に出来高は増えているため、1日の出来高が1万株以上になるまで待ち、下値が固まってきた段階でサポートラインである25日移動平均線付近での反発を狙うスタンスが一案だ。信用買い残は減少しており、高値圏での利益確定が進んでいる状況と思われる。ややリスキーではあるが、上昇トレンドで再び買い残が増加したタイミングに乗ってみるのも一考だろう。