株式会社あすなろ 関東財務局長(金商) 第686号 一般社団法人 日本投資顧問業協会 第011-1393

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あすなろ投資顧問

2024-01-15 17:00:00

アナリスト木村の銘柄研究部

木村EV車を試乗する:EV車の普及には消費者側の認識改革必要

例年より10日ほど遅れて東京でも初雪が観測された1月13日の土曜日。
わざわざ、「悪条件下」での試乗こそを望んでいた私にとっては、これぞ絶好の機会だと考えて、EV車を試乗してきました。
カーディーラーさんにも事前準備の余裕を敢えて与えず、いきなり、これから東京-甲府を往復するから試乗車を貸して欲しい、と申し出ました。

詳しい経緯は割愛しますが、私名義の13年乗った車は当該ディーラーに下取りに出し、妻名義の1年半ほど乗った国産ハイブリッド車も下取りに出すと仮定し、当該ディーラーの人気EV車に乗り換えた際の、支払いコストシミュレーションを前もって依頼していたので、当該ディーラーの担当者も、何とか成約に持ち込もうと必死です。

雪が降り始めた中で、私が唐突にこれから甲府まで日帰り往復をしたいと申し出たので、さすがに驚いていましたが、
「では、早速ご用意致します」と承諾してくださいました。
「いえいえ、充電するところから自分でやってみたいので、そこから立ち会わせてください」とゴリ押しし、カーディーラーの店頭に設置してあった、急速充電ポートで充電を始めました。
「急速」という点は充分満足できる速度で、充電率が80%以下だった試乗車は、ものの20分ほどで95%まで充電されました。
敢えて100%の充電はしない、という点も私の想定どおりです。

メーカー発表の当該EV車の「一充電走行距離」は600km超。
95%充電で400km走行可との表示が出ており、これもなんとなく想定内でした。
担当者の当初の説明によれば、東京-甲府の往復は、「一充電」で充分イケるとの事でしたが果たして。。。

一旦自宅に立ち寄って、自宅を18時に出発しました。
悪天候、夜間、中央道のアップダウンの激しい八王子-勝沼間で、寒いからエアコンを思いっきり使用し、時速100㎞平均くらいでの「攻め」の運転を試す予定でしたが、雪の影響で時速50km規制が行われていた為、そこそこ「おとなしめ」に運転したつもりです。

「EV車だから」という、運転性能上のネガティブ想定は、試乗によって完全に払しょくできました。
加速も安定性もエンジン車と全く遜色無し。
素晴らしい車だと感心したほどです。

しかしながら、勝沼ICに差し掛かる頃には、走行可能距離表示は既に200㎞を下回り始めます。
復路の電力消費量を考えたら甲府まで行けない、という妻に、いや大丈夫だろうと、あくまでも強気だった私も、結局、一宮御坂ICで高速を降り、直ぐに折り返して東京へ向かいます。

高速道路を調布で降り、食事をして家に到着したのは22時頃。
走行距離は280kmほどで、電力残は19%以下、走行可能距離はおよそ90km/kwhで4.4と表示されていました。

km/kwhとは、1kwというパワーの電力を1時間連続して消費した場合の電力の量、すなわち電力量の単位で「電費」と目されます。
EV車の平均と目されるのはkm/kwh=6前後というイメージでしたので、正直なところ、期待値を下回った事は否めません。

自分なりに分析したのは、「エアコンをフルに使用すると一充電走行可能距離はおよそ3割減になる」との印象です。
渋滞したりすれば、当然ながら消費電力は更にかかり、走行可能距離はさらに落ちるでしょう。

復路には妻のネガティブな不平を聞き続けて辟易しましたが、私自身は、ひとつの結論を導き出せたように思います。
あくまでも個人的な意見・見解ではありますが。。。

「EV車に乗るには、こまめな充電の手間を惜しんではいけない」という事です。

ガソリン車にガソリンを入れるて走らせる事に手間はほとんど感じませんが、
EV車の充電には時間がかかり、かつ、快適に、走行可能距離を不安視せずに乗るならば、こまめに充電する事が求められます。
とはいえ、手間がかかっても、ガソリン車よりもはるかに低価格で充電/走行が可能なのですから、車の「維持費」という面のメリットは非常に大きいように思います。

こうした認識に消費者が「慣れる」事こそがEV車普及のカギとなる事でしょう。

併せて、政府主導で充電スポットの整備が求められます。
中央道の下り、甲府までの間には、石川PAに1台、談合坂SAに2台、釈迦堂PAに1台の急速充電器が設置されていますが、
交通量の多さ、さらには渋滞が発生しやすいエリアである事も考慮すれば、とても充分とは言えない印象でした。

EV関連銘柄へ投資をなさっている会員様、EV車への乗り換えをご検討中の会員様の、ご参考となりましたら幸いに存じます。
あくまでも「私見」という点はご了承くださいませ。



執筆:木村泰章

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 個人的に注目している銘柄
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◆フロイント(6312)
◆FDK(6955)
◆日本ケミコン(6997)
バッテリー面の性能が上がるというのも、EV車普及には好影響を与えましょう。
時価総額300億円以下の、全固体電池関連企業をウォッチしておきたいと思います。

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 私のコラムで紹介した銘柄
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◆加藤製作所(6390)10/30紹介。
昨年来の高値を更新してまいりました。

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 単発スポット銘柄の見解
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◆≪木村のプラチナメソッド銘柄【逆襲】≫
決算フォローを配信致しましたのでご確認ください。
後は出来高面の増加を待つだけとの印象です。

◆≪木村のザ・カリナンダイヤ銘柄≫
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本日の値動きは荒かったですが、やはり強い!

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