飛島建設
とびしまけんせつ
（1805）

飛島建設のDNAは「イノベーションマインド（注：創造精神）」とのことである。同DNAを機動力に、建設DX及びSX（トビシマSX）を進め、競合他社との差別化を図っている模様。主力は土木事業であり、「防災のトビシマ」と呼ばれるほど「守り」に強く、公共施設からの受注が多いと考えられる。トグル機構が地震エネルギーを上手く吸収することで、耐震性に提供のある「トグル制震構法」は震災が多く脆（もろ）い首都圏でのニーズは高いだろう。

2/13には3Q決算を発表。基盤事業の売上総利益率は2021年3月期の9.8％から今期の10.1％と0.3ppt増。グロース事業（建材商社、不動産開発、テクノアーツ［潜水・水質］、杉田建設［建設・小笠原］、アクシスウェア［IT・システム開発］）は未だその名称の通り、利益面は不安定ではあるものの、売上高は前期をボトムに増収の基調が見られてきた。中でも建材商社が同事業の売上高をけん引している。建設DXと効率の良いIoT（モノのインターネット）関連機器の引き合いが強いのであろう。

今後は、「ITと建設の融合」、そして「国土強靭化」がテーマになると読む。両者共に堅調な同社の今後の業績展望は明るいと見てよいだろう。xenoBrain（AI）によると、4四半期後の売上高は増収予測。『部材価格』に関連するポジティブなニュースの本数が増えたことなどが影響している様子。足もとの株価はマドを開け節目1500円をクリアー。1/31の高値1530円も突破し目先は上値追いの展開になりそうだ。好地合いが続けばの想定ではあるが、躊躇（ちゅうちょ）なく上値を狙いながらこまめに利食いをし、着実に利益を狙っていこう。