髙松コンストラクショングループ（1762）

各ゼネコン、不動産企業を抱える。中核の「髙松建設」は中堅ゼネコン。もともと大阪市の淀川区で1917年に創業された老舗企業であり、大阪を中心に営業を展開。関東のやまと建設や、小松建設工業、日本建商等が集結し、青木建設などの東京圏のグループ会社が2022年から23年ごろに合併。実質的に東京へもコアの髙松建設が進出する手がかりになったと考えられる。今後は、首都圏の都市再開発プロジェクトに参画するなどして、受注高の水準が更に向上することが期待される。

2/7には3Q決算を発表済み。受注高は2496億円と前年同期比3.4％減。髙松建設の建築受注が減少した影響が大きいと見られる。ただ、土木や不動産はグループ会社が健闘しておりプラスと、今後は不動産なども育てていく必要が生じてこよう。採算を重視した受注活動の影響がマンションの受注減に表れており、まずは採算性よりも中長期的な事業の成長を重視した営業活動が課題となろう。XENOでは、4四半期後の評価は営業増益予測と悪くない。

足元の株価はレンジ推移ではあるが、下値を切り上げており、2月高値の3000円に近づいてきた。2/5を基点とした調整入りも復調基調にあり、2/8に開けたマドも埋めた。短期的には需給改善を背景とした3000円への全値戻しに期待がかかる展開と見る。一目均衡表の抵抗帯（雲）の上を推移しており、遅行スパンも実線とプラス乖離（かいり）。シグナル良好と見て、買いが継続しそうである。PBRは0.79倍（執筆時）と割安に感じられ、買う理由の一つになり得るだろう。