メルコホールディングス（6676）

音響機器製品専業メーカ「メルコ」を創業とする持ち株会社。傘下にWi-Fi機器のbuffalo、製麺製造のシマダヤなど。buffaloは、IT業界紙などを発行するBCNが主催する「BCN AWARD 2024」で計10部門を受賞するなど高い評価を受け、無線LAN部門は22年連続では販売台数シェア1位を記録。食品部門のシマダヤにおいては上場準備を開始、2024年度中の上場を目指す。資本関係のないスピンオフ上場ではあるものの、グループに与えるシナジー効果は相互ほう助の観点でも心強いであろう。

2/13発表の決算において売上高は1090億6900万円と前年同期比で1.8％の増収。食品事業のテレビCMなどの積極的拡販、24年2月の商品価格改定などが奏功したようだ。AIのXENOは、同社の四半期後の経常利益(2025/3期Q3と直近発表値の比較)を6.62％増と予測。5年後の業績予測は総合評価A、営業利益予測成長率は154.43％増と良好な分析。DX進展やIoT(モノがネットに繋がる仕組み)がプラス成長の源泉となり、今後の同社の業績拡大の追い風となろう。

株価は3/19に大きくマドを空けて上昇し、3870円まで買われたもののその後は利益確定売りが入ったと思われる大陰線を形成。レジスタンスラインとして意識されてきた75日線、100日線が今後はサポートラインに転換する可能性を考慮するとピークアウト感は払拭されてきそうだ。2年前の高値水準である4000円を突破していくようであれば、節目越えで一段高の展開も期待できよう。