千客万来！よくぞ参った！そなたの来訪、心から嬉しく思うぞ。


今回は巧遅拙速(こうちせっそく※1)の話である。

さて、先月である3月の旧暦名は弥生。

其方は3月で何を思い浮かべるであろうか。

「桜餅」「道明寺」「花見酒」
＜ジャーンジャーンジャーン＞

愚か者！軽慮浅謀(けいりょせんぼう※2)の極みである。

うむ、確かに桜餅は美味の極み。抑々(そもそも)であるが、関西と関東で桜餅は道明寺と長命寺を呼び分けてそれは戦になりかね……

だまらっしゃい！
＜ドドン＞

閑話休題である。

春の麗に、若人は卒業入学を連想し、大人は確定申告に辟易し、投資家は企業の決算を思い浮かべるであろう。

拙者か？拙者は確定申告であろうな。

「どーせ決算」

などと思った者は猛省せよ。正座でな。
＜ドドドン＞

確定申告は昨今、携帯電話(スマホ)や電子計算機(パソコン)で済ませる時代である。例えば有名な弥生は旧暦の月名を冠しておるな。

ちなみにその確定申告ソフトの弥生株式会社は上場をしておらぬ。

紙媒体での申告の煩雑さは其方らも存じておるであろう、それでも確定申告は毎年やってくる。

企業の業務への情報技術の取り入れ(DX化)が進むと同時に、その流れは民間や一般市民の暮らしにも波及してゆくであろう。

納税はその一端に過ぎぬが、納税の如き煩わしきものはパパパッと終わらせたいのが人と言うもの。

巧遅(うまくゆっくり)よりも拙速(つたなくてもはやく)と言う言葉を、拙くではなく〈巧速〉にするのが技術である。

故に確定申告ソフトやアプリを開発する企業には年末に入った頃合いより注目しておる。年末調整に世が動く時期より少し前であるな。

マネーフォワード（3994）
オービック（4684）
ミロク情報サービス（9928）
ピー・シー・エー（9629）
TKC（9746）

等、挙げられるであろうな。

この中で上場年月日が最も古い企業は1987年のTKC、最も新しい企業は2017年のマネーフォワードとなっておる。

季節行事等、普遍的な需要は企業を安んじ、技術の進歩は時に其処を変えてゆくもの。しかも日時計のようにじわじわと気付かぬうちにな。

其処を片隅において銘柄を見極めるもよかろう。

～　言の駿馬で次回も駆けて参ろうぞ　～

アスナのおまけ注釈
※1　「巧遅は拙速に如かず」を四字熟語に略した表現。「巧遅」は、出来は良いが完成が遅いさま。「拙速」はその逆。時間をかけて良いものを作るよりは、多少出来が悪くても迅速であるほうがいい、といった意味の表現。

※2　あさはかで軽々しい考えや計略。「軽慮」は軽々しい考え。あさはかな考え。「浅謀」はあさはかな計画。考えの浅い計略
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　アスナの偵察中銘柄
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マネーフォワード（3994）
オービック（4684）
ミロク情報サービス（9928）
ピー・シー・エー（9629）
TKC（9746）