株式会社あすなろ 関東財務局長(金商) 第686号 一般社団法人 日本投資顧問業協会 第011-1393

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あすなろ投資顧問

2024-04-22 17:00:00

アナリスト木村の銘柄研究部

今週の日銀政策決定会合を注視・懸念する必要はあるのか?

今週の4月25日・26日には4月の日銀政策決定会合が開催されます。
結論から申し上げますと、注視する必要は「アリ」、懸念する必要は「無し」、と見ます。

まず、懸念する必要を「無し」と見る根拠は、「追加利上げが実施される可能性は低い」と考えられる為です。
春闘を反映した賃金物価データが得られておらず、マイナス金利解除後の物価動向に関する経過観察進捗からも、今回の会合で利上げを判断するのは「時期尚早」と見ます。
日銀会合を過度に懸念する必要性も乏しいでしょう。

一方で、注視する必要は「アリ」と見る根拠は、約34年ぶりの水準まで進んだ円安に歯止めがかからない事から、利上げ以外の何らかの円安対抗策が講じられる可能性がある為です。

日銀は、「為替が動いたから、直接的にその対応として金融政策の変更を考えようという事では全く無い」とコメントしている一方で、「円安が経済・物価に影響すれば、政策変更の理由になり得る」ともしています。
3月のマイナス金利解除とYCC撤廃を受けて、日銀の政策手段は短期金利に変更されました。
国債買い入れは政策手段でなくなった事から、日銀は機械的に買い入れを減額していく可能性が出てきたとも目されましょう。

日銀は、マイナス金利の解除後も月6兆円という大規模な国債買い入れを維持してきましたが、長期金利の日米金利差縮小を促すという観点から、4月の金融政策決定会合で日銀が国債の買い入れ方針を巡り、減額に向けた何らかのメッセージが発せられる、との観測も浮上し始めました。

しかしながら、国債買い入れ量を減額する事はバランスシート縮小をも連想させる事から、QT=量的引き締めと受け止められてしまう可能性があり、金融緩和を継続という基本姿勢から比べると「真逆」です。

ゆえに、4月会合では結局、「口先介入」以外に大きな政策変更は行われない、と想定します。
4月会合で国債買い入れの減額の可能性をちらつかせ、7月会合で実際に小幅な買い入れ減額を実施、10月会合で利上げを行って、25年に入ってからバランスシート縮小に踏み込む、という見方が今のところ市場のコンセンサス、と見ています。

足元の日銀の金融政策は大きく急激には変更されないものと見ますので、当面、ドル円の為替水準に影響を与えるのは、やはり、米国の利上げの開始タイミングと、年内の利下げ回数こそが注目されましょう。

ある大手証券(日興SMBC:掲載せず)の試算によりますと、年内のFRBの利下げ回数によるドル円レートの「フェアバリュー」は下記のとおりです。
・利下げ0回:1ドル=158.5円程度
・利下げ1回:1ドル=156.0円程度
・利下げ2回:1ドル=153.5円程度
・利下げ3回:1ドル=151.0円程度

仮に目先、円買い介入を行っても、米国の利下げタイミングと回数について、ある程度のコンセンサスが確立されていないと、介入効果は一過性で限定的なものとなってしまう可能性が高い事から、当面の間、日銀による実質的な円買い介入も行われないものと見ます。

上述のとおり、国債買い入れは政策手段でなくなった事から、逆説的に、国債買い入れ量を減額する事自体は、金融政策変更には匹敵せず、しばらくの間は、この点を「口先介入」的に使って時間稼ぎ、と個人的には予想します。



執筆:木村泰章

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 個人的に注目している銘柄
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◆東洋エンジニアリング(6330)
◆酒井重工業(6358)
◆フォスター電機(6794)
◆スミダコーポ(6817)
◆日本ケミコン(6997)
円安メリットを受けそうな、時価総額500億円以下の製造業スクリーニングです。

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 私のコラムで紹介した銘柄
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◆K&Oエナジー(1663)
 高値更新
 天然ガス開発・供給が主業でテーマ物色にも沿っています。
 4月2日のご紹介時からの高値騰落率17.44%。

◆ANAP(3189)
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 4月5日のご紹介時からの高値騰落率15.86%。
 
◆北海道電力(9509)
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 単発スポット銘柄の見解
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◆≪あすなろ創業祭2024【金星5倍銘柄】≫
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