鉄建建設（1815）

土木大手。鉄道関連で首位級。道路・マンション建設も。JR東日本が筆頭株主であり主要顧客でもある。同社では建設業や小売業など現場向けのビジネスチャットツール『direct』などをリリースする企業であるLisBと共同で、重機の燃料使用量を集計するアプリを開発。カーボンeyeと銘打ったこのアプリで従来手間がかかっていた温室効果ガス排出量の集計作業を削減し、正確なデータを自動収集・集計できるものとしている。同社はSDGs(持続可能な開発目標)に注力しており、現場作業でのDX化と同時進行でこの目標達成に邁進しているようだ。

4/23に2024年3月期の通期連結業績を上方修正したが売上高は1730億円から1835億円(前回発表予想比6.1％増)に、経常利益を10億円から22億7000万(127.0％増)にそれぞれ修正。手持ち工事の施工高が予想を上回った結果の増収、為替差益等による営業外収支の改善が見込まれることや営業利益の増加が影響した結果、増収とそれぞれ発表している。AIのXENOも同社の4四半期後の売上高を162億4000万円で34.12％増と分析しており、業績の堅調に対する見通しの明るさが窺え知れよう。

株価は昨年12/18から上昇トレンド入りし、4/24には一時287円高となる3005円まで値を上げた。これは前日大引け後の業績の上方修正の発表が買い人気を集めたものと見る。これで3/21の年初来高値2860円を大きく更新した事になるが、ボリンジャーバンド+3.0σまで達したことでピークアウト。4/24にはRSI(相対力指数)が70％に達していたが調整に入り58％程度(執筆時)まで落ちつき、日足でも底堅さを見せ始めているため下値は限定的と見る。再び節目3000円をクリアできれば、次のターゲットとして2019年6月の水準である3070円台に手をかける展開が期待できそうだ。