イーグランド（3294）

首都圏を地盤にマンションや中古戸建ての再生事業を展開。低価格帯物件に強みを持つ。比較的競合の少ないエリアで物件を仕入れる戦略で原価を低減し、販売価格を平均2425万円に抑えつつ20％(2023年時点)近い粗利率を実現している。また、2023年から伊豆箱根エリアでの別荘開発にも注力。箱根エリアは2024年5月中の完成を目指す。プール、サウナ、温泉などを備えたこだわりの内外装で付加価値を高めた建物再生販売を行っている。

財務状況は堅調であり、売上高は2000年3月期～2024年3月期まで5期連続で売上高を伸ばしてきた。直近決算では売上高273億2100万円(前年同期比6.0％増)と増収を持続したものの、経常利益は18億4500万円(同24.9％減)と減益での着地であった。居住用物件の利益率は低下したものの収益用物件の販売においては利益率を確保したと読む。東日本不動産流通機構（東日本レインズ）によれば首都圏中古マンションの成約件数、成約価格共に増加しており、今後も同社の事業拡大にも一定の追い風が吹いているものと見る。

AIのXENOの同社の今後5年間の業績予想評価はAとなっており、営業利益予測成長率は128.63％増と分析。これは中古住宅需要の増加の社会トレンドが最も大きなプラス成長の要因のようだ。中長期的な目線で同社の業績展望は明るいと見る。ひいては株価にも好影響を与えてくれるものと推測する。足元の株価は5/13に窓を開けて上昇、5/14前場の段階では騰勢を維持、日足が一目均衡表の雲を抜けてきた。今後はオーソドックスな順序とは逆になるが、後は「均衡表の好転」と「遅行スパンの好転」がクリアできれば、上方シグナル点灯がより明瞭になってきそうだ