昨日の取引終了後に発表されたソニーグループの前期本決算発表と今期の会社計画を見る限り、本日の10％高にも及ぶ株価上昇は、正直なところ、業績推移面を反映したものでは無い、との印象です。

前期の連結最終利益は前の期比3.5％減の9705億円となり、今期も前期比4.7％減の9250億円と減益計画です。

今期の売上高は、イメージング＆センシング・ソリューション分野で大幅な増収及び音楽分野で増収を見込むものの、金融分野で大幅な減収ならびにエンタテインメント・テクノロジー＆サービス分野及びゲーム＆ネットワークサービス分野で減収を見込むことなどにより、2023年度比で減収を見込んでいます。

今期の営業利益は、金融分野で減益ならびにその他／全社（共通）及びセグメント間取引消去の損失の大幅な拡大を見込むものの、イメージング＆センシング・ソリューション分野で大幅な増益ならびにゲーム＆ネットワークサービス分野及び音楽分野で増益を見込むことなどにより、2023年度比で増益を見込んでいます。

スマホ向けや家庭用ゲーム機などが頭打ちとなる中で、次なる成長領域へのビジネス比重の移行が「踊り場」にある印象で、個人的には、そうした本業部分を米パラマウント・グローバルの巨額買収によって補い、自社株買いや株式分割によって株主還元部分を充実させて、「しのぐ」という姿勢が透けて見えるような気がします。

しかしながら、ソニーに先立ち決算発表を行ったトヨタも、「今のところ」、今期の業績計画には慎重＆保守的で、それを自社株買い発表で「しのいだ」ような印象でした。
深読みするのであれば、主力級大企業の今期の会社計画は概ね、ほぼ同様のロジックで期初の業績見込みが慎重＆保守的で、それを中間決算前後に上方修正する可能性があり、それまでは株主還元策を打ち出しておいて株主離れを回避する、とも想定されえましょう。

となると、やはり、主力級大型株群を期初に見切り売りするのは得策では無いように思います。
反面、自社株買いや増配や株式分割といったような株主還元策を打ち出した企業の株価が上昇したとしても、慌てて飛び付き買いするのも得策では無いでしょう。

結局のところ、お取り組みとしては、セオリーどおりに、下記のようなスタンスこそが「無難」で「妥当」と考えます。
これは主力級大型株群だけでなく、中小型成長株群のお取り組みに関しても同様です。

『サマーラリーから中間決算発表シーズンにかけてのタイミングでの利益確定を想定する』
『株価推移では無く、投資シナリオの妥当性こそを信じて、打診買い後は継続保有を基本とする』
『株価の急伸時には、こまめな利益確定を優先する』
『主に外部要因の影響で株価が連れ安する際には買い目線で少量の打診買いを行う』

会員様各位のお取り組み時のスタンスのご参考となりましたら幸いに存じます。



執筆：木村泰章

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　個人的に注目している銘柄
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◆UTグループ（2146）
◆オープンUP（2154）
◆パーソル（2181）
技術者派遣の大手企業群です。
アウトソーシング（2427）がMBOの渦中にある分、上掲3社には特需もプラスされるものと見ます。

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　私のコラムで紹介した銘柄
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◆アイビス（9343）
本日も一時昨年来の高値を更新！
　一旦利益確定する方が宜しいでしょう。
　1月29日のご紹介時からの高値騰落率135.19％。

◆三井松島HD（1518）
　決算発表をものともせず上伸。
　思惑先行との印象ですから一旦利益確定を急ぎましょう。
　2月9日のご紹介時からの高値騰落率122.98％。

◆ツガミ（6101）
決算発表を受け一時高値を更新。
　3月6日のご紹介時からの高値騰落率27.82％。

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　単発スポット銘柄の見解
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◆≪緊急即日公開銘柄2024[第7弾]≫
　一時直近の高値を更新。
　大崩れしなそうですね。

◆≪チャンピオンキング・テンバガー銘柄≫
第1利確ポイント達成おめでとうございます♪

◆≪日経平均3万5千円記念即日公開銘柄≫
　第3利確ポイントが射程圏内との印象です。

◆≪木村泰章の一粒万倍銘柄≫
　決算発表経て、想定よりもやや早めに逆襲開始！

◆≪木村泰章のギャラクシーダイヤモンド銘柄≫
　こちらも今期の業績見通し好調。
　全体相場の冴えない展開に巻き込まれて値を消しちゃいましたが、ご心配無用。