くら寿司（2695）

回転ずし「くら寿司」を関東や関西圏のロードサイド店舗を中心に展開。同社はDXと言う概念がなかった時代からテクノロジー導入に積極的であり、寿司が流れるレーンの下に水流を設け、そこへ食べ終わった皿を流すことで回収するシステムを1996年から導入している。その際に抽選で景品が当たる「ビッくらポン！」でエンタメとして半セルフ化しつつ、下膳の労力削減に成功している。寿司の提供期限を正確に管理する時間管理システムではAIも取り入れ、ロス率を2％程度にまで削減するなど、同社は飲食業界のDX化が成長に結びついた好例と言えるのではなかろうか。

6/10に発表の2024年10月期第2四半期決算は売上高1160億7100万円（前年同期比14.0％増）の増収であった。また、前年同期は11億4100万円の経常損失であったが、今期は59億9600万円の経常黒字での着地に成功している。人気アニメとのコラボ企画実施や、細やかな商品設計を適宜行ったことなどが寄与したとのこと。また、同決算と同時に上方修正も併せて発表している。AIのXENOは同社の4四半期後の売上高を2.93％(17.5億円増)と予想。回転ずし業界全体の売上増加を成長の要因として挙げている。

株価は4/12以降の調整で25日線、75日、100日線などを次々と割り込んでいた。ボリンジャーバンドがエクスパンションし、-3.0σ付近まで接近したことで今後はリバウンドが意識されてきそうだ。また、RSI(相対力指数)が20％付近まで下落しており、売られ過ぎが意識されてくる30％を既に下回っている事も今後の上値に一定の浮揚感を与えてくるものと見る。6/11前引け(執筆時)時点で節目4500円を超えてくる勢いが見られ、この水準で値固めが進めば次のターゲットは頭上の25日線の突破になってきそうだ。


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