山陽電鉄（9052）

神戸～姫路間の路線が地盤の鉄道企業。阪神と相互乗り入れ。同社の抱える山陽百貨店は姫路の駅前に立っており、2023年に外国人入場者40万人超えの国宝、姫路城のインバウンド人気にもあやかり売上は堅調だ。さらに神戸沿線の神戸須磨シーワールドが6/1に開業。市営の須磨水族館が民営で生まれ変わったこの施設は西日本で唯一シャチのパフォーマンスが楽しめる。観光資源の材料が加わった事で関西圏からの更なるヒトの流入が予想され、同社の鉄道利用を促進しそうだ。

2024年3月期決算では営業収益392億2000万円(前期比0.8％増)、営業利益43億2600万円(同23.9％増)の増収増益で着地。特に運輸業のセグメント別営業利益は11億2600万円と前年比で246.7％増の大幅増益。これは外出本格化、鉄道駅バリアフリー料金制度導入、バス事業の神戸市バスの一部路線の運行受託拡大が寄与したようだ。同社は中期経営計画の中で2032年度の連結営業利益目標を38億円に定めており想定超の推移と言えそうだ。AIのXENOも4四半期後の営業利益を増益と分析している。

株価は4月以降、概ね2000円～2100円付近のレンジで推移してきた。6/18以降のリバウンドで25日、75日、100日線を次々と突破し、赤三兵を超え赤四兵となっている。6/27前場ザラ場(執筆時)では200日線も突破しており強めな上昇トレンドを感じさせるものの、ボリンジャーバンドは+3.0σ付近に達しており、過熱感が警戒され始めそうだ。RSI(相対力指数)も85程の買われ過ぎと考えられる水準にある事から、高値掴みには用心したい。インするのであれば節目2200円を無事クリアしてからがベターか。


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