アップルインターナショナル（2788）

東南アジア向けに中古車を輸出するビジネスを生業とする。その中古車は、国内のユーザーから買取したり、オークションで仕入れる。タイやマレーシアではインフラ整備に伴ってクルマのニーズが急増していると思われる。ただ国民の平均所得等を考えると、低価格で耐久性のある日本車が選ばれやすいのだろう。事業上のリスクとしては、供給が途絶えることであると思う。シリコーンサイクルによりクルマ向け半導体の供給量が急減するようだと、商品の仕入れが困難となる。全国の中古車数のビッグデータを活用するなどして、供給減に事前に備えるITシステムの構築が必要不可欠となろう。

5/10には1Q決算を発表。経常利益は5億4800万円と会社側の通期計画値である10億4800万円の半分を超過しており、進捗は良好と見る。ただ会社側の計画値は(不透明な供給環境と需給のアンバランスからか)保守的に見積もってあり、事業環境が明瞭になってくるにつれ業績予想の上方修正を行っても不思議ではないだろう。国内の中古車登録台数は前年同期比4.6％増(［一社］日本自動車販売協会連合会，2024年1-3月)、同時期の中古車輸出台数は同20.5％増(財務省)と先行きは不透明ながら足元の環境は追い風が吹く。

AIのXENOによると、総合評価はB+と中長期的な営業利益の成長率はそこそこ高め。足元の株価はそれを織り込んだようなしっかりとした値動き。右肩上がり形状の5日線を挟んで上昇しており、上昇過程で押し目を作りながら過熱感を後退させるなど順調。ボリンジャーバンドでは+1(執筆時の値：587円)～2σ(同：614円)のバンドウォークが観察され、この動きが続くようだと節目の700円、ひいては大台の1000円まで到達することも考えられる。押し目で仕込むスタンスか+1σ付近で小反発してきたタイミングを狙うスタンスが候補として挙がってくるだろう。



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