リンテック（7966）

粘接着素材メーカー。製品は両面・包装用テープから建物・自動車用フィルム、光学関連フィルム、半導体・電子部品関連等多岐に渡る。特にBG用表面保護テープと呼ばれる、シリコンウェーハの表面を保護するテープは将来的にインゴットから円状に切断されたウェーハの面積が拡大するにつれ、ニーズも増してこよう。同社株のPBRは執筆時点で1.01倍と徐々に業績展望が市場関係者から評価されつつあるようだ。

5/8発表の前期本決算によると、経常利益は115億3700万円と前期比で26.1％減となった。連結子会社における損失が大きい。特に北米子会社であるマックタック社が手掛ける食品容器のラベルなどの需要が急減した模様。ただ、今期はむしろ連結子会社の販売数量増加が大幅な増益要因と見込んでいるようで、会社計画の通期経常利益は180億円。アナリストコンセンサスは183億円と市場はやや強気に見ていることがうかがえる。

AIのXENOの分析でも経常増益予測が叩き出された。特に3四半期後は+1億円の増加予測。半導体ウェーハに関する製品のニーズの高まりが成長ドライバーになるものと思われる。株価の月間形状は、23年3月安値2092円から24年5月高値3555円まで急ピッチで上昇。日経平均株価の上昇に伴う半導体主力級株の連動高に伴って、同社株にも連想買いが向かった様子だ。1年強で株価はおよそ1.5倍となっており、モメンタムが持続すればツーバガーである約4200円までそう遠く無かろう。



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