ホクリヨウ（1384）

北海道を中心に鶏卵の生産・販売を手掛ける。近年では高価格帯のプレミアム卵の需要拡大に伴い、イオンやホテル、マヨネーズ製造会社といった大口取引先からの引き合いが強まっている。同社は、こうした高級志向の高まりを新たなビジネスチャンスと捉え、高品質な卵の生産体制を強化することで、プレミアム卵市場におけるシェア拡大を目指す。特に、健康志向の高まりを背景に、自然豊かな環境で育まれた平飼い卵や、栄養価の高いこだわりの飼料を与えて育てられた卵など、付加価値の高い商品の開発に力を入れ新規開拓に余念がなさそうだ。

直近の1Q決算では原材料高、飼料の高騰など課題が多く減収減益での着地となった。ただ　同発表によれば一昨年秋から昨年4月頃までの全国的な鳥インフルエンザ発生で1,700万羽近い採卵鶏の淘汰がほぼ終結。再導入も進み鶏卵供給力は鳥インフルエンザ流行前の水準に戻ったとの事。鶏卵は値上りしているとはいえ。それでもリーズナブルな食材と言え、需要は底堅いものと読む。AIのXENOの分析でも、同社の2四半期後の経常利益は1億7000万円(前年同期比同期比62.87％増)の増益と高水準の伸びを示している。

株価は8月頭のショック相場から順当に値戻しを継続してきた。そこまでの派手な値動きはないものの、ジリ高基調で9/26にはほぼショック相場での下落前の全値戻しの水準に達している。一目均衡表の雲上を維持、転換線も基準線を上回っており、地味ながら三役好転に手をかけた状況。今後も緩やかな上昇は維持するものと見るが、まずは頭上にある200日線を無事にクリア出来るかを見定めるのが先決であろう。