株式会社あすなろ 関東財務局長(金商) 第686号 一般社団法人 日本投資顧問業協会 第011-1393

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あすなろ投資顧問

2024-10-02 14:15:00

アナリスト木村の銘柄研究部

バフェット氏が次に狙うのは海運株か?

イランによるイスラエルへのミサイル発射が嫌気され、中東情勢の緊迫化懸念から、日本の株式市場は売り優勢の展開となりました。
一方で、アジア圏ではハンセン、上海が大幅上昇となり、地政学リスクが世界レベルで本格的に意識されているとも言い難い印象です。

本日の株式市場は売り優勢でありながらも、業種別指数は鉱業、石油・石炭、海運を筆頭に10業種はプラスとなっており(13時現在)、全面安と言うほどの悲壮感はありません。
日経平均は1.5%ほどの下落となっているものの、38000円を挟んで膠着感の強い、もみ合いの展開が続いています。

そんな中、個別銘柄で明らかに堅調な値動きだったのが丸紅(8002)です。
背景としては、昨日、バークシャー・ハサウエイ社が円建て債を起債予定と報じられ事から、追加的に日本株への投資を行う為の資金調達であろうとの思惑を呼び、商社株の買い増しを連想させやすかったものと考えます。

しかしながら、バークシャー・ハサウエイ(=バフェット氏)は、以前、日本の商社株の組み入れ上限ウェイトについて、9.9%という参考値を示していた経緯がある事から、仮に商社株を買い増ししたとしても、その規模は限定的でありましょう。
むしろ、商社株以外のセクターを買っている事が明らかとなれば、そちらの方がポジティブサプライズ的な、「ちょうちん買い」を呼び込みやすいものと考えられます。

某日系大手証券の指摘によりますと、これまではバークシャー・ハサウエイの起債の前に、商社株がアウトパフォームする傾向が見られたものの、今回商社株は突出してアウトパフォームした感は無く、バフェット氏の投資スタイルを勘案すると、保険株や海運株がイメージにあう、との事です。

確かに、本日の膠着感の強い株式相場においても、業種別指数の海運業は小幅プラス推移が続いており、構成銘柄群は、いずれも低PER、高配当利回りと、バリュー性側面が強い事から、商社株以外の対象候補としては頷ける面が大きいようにも思います。
一方で保険に関しては、個人的に今ひとつピンときません。

高市氏トレード、石破氏ショックと、短期目線でのトレーディングアイデアに過ぎない様なテーマに振り回されるのではなく、超長期目線の著名な投資家である、バフェット氏の投資スタンスこそをお手本として、その投資対象選択をご自身なりに予測してみる事の方が、はるかに意義の大きい「レッスン」であるように思います。



執筆:木村泰章

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