リョーサン菱洋HD（167A）

同社は、2024年4月1日に株式会社リョーサンと菱洋エレクトロ株式会社の経営統合により設立された持株会社だ。

デバイス事業とソリューション事業の2つの主要分野で事業を展開しており、デバイス事業では、半導体や電子部品の販売を通じて、製品を製造するメーカーに対し最適なデバイスの提供を行っている。
ソリューション事業では、ICT製品の販売や各種ソリューションの提供を通じて、医療機関、小売店、メーカー、交通機関、教育機関、自治体など、多様な業界の企業のビジネス効率化や課題解決を支援している。

もともと、リョーサン、菱洋エレクトロの両社とも、半導体や電子部品をメーカーから仕入れ、顧客企業に供給する半導体商社としての機能を持っていた。
特に、リョーサンはルネサスエレクトロニクスなどの国内メーカーの半導体を取り扱い、菱洋エレクトロはエヌビディアやインテルなどの海外メーカーの半導体にも強みを持っている。

事業の中心は半導体の調達・販売にあるが、単なる半導体の売買にとどまらず、顧客のニーズに合わせた技術サポートやソリューション提案を行う「技術商社」としての役割も担っており、単なる卸売業ではなく、技術支援やソリューション提供を組み合わせた「技術商社型の半導体流通企業」と言えよう。

業績面推移は、今期3Q累計(4-12月)の連結経常利益が48.9億円となり、通期計画の70億円に対する進捗率は70％と好調だが、足元の株価は概ね2500円～2600円レンジでのもみ合い状況にある。

上掲のように、商社関連としてバフェット効果の連想も及びやすく、エヌビディア/インテル関連として半導体株全般の切り返し基調にも追従するものと考える。
配当利回りはおよそ5.4％である事から、配当権利狙いで少量の打診買いを行い、権利落ち後にも買い増しを行うというスタンスで狙ってみたい。

テクニカル面では75日移動平均線が下値支持線として機能し、200日移動平均線を上回る事で、切り返し基調が強まる事に期待する投資家の買いが流入しやすいものと見る。