木徳神糧（2700）

米穀事業を中核に、食品卸から精米、外食・業務用原料など幅広い流通、原材料供給に強みを発揮する存在。全国の卸・小売・外食チェーンと厚いネットワークを築き、スケールメリットと安定的な調達力を確保。新たな付加価値追求として、海外市場への輸出拡大やグループ一体での商品開発、収益構造転換にも注力し、食の多様化・好循環のなか将来の成長の種まきが進行。社会全体の食料需給変動や物価変動リスクにもフレキシブルに対応できる仕組みは、今後も競争優位を支える可能性がある。

2025年12月期第1四半期は、売上高368億7100万円（前年同期比23.1％増）、営業利益18億5300万円（同347.7％増）、経常利益18億6300万円（同331.2％増）、純利益12億9000万円（同3.8倍）と大幅増益着地。主力の米穀分野で仕入価格転嫁や需要持ち直しが効き、売上営業利益率も1.4％→5.0％へ大きく高進捗。通期計画41億円に対し1Qで45.4％の達成率となり、過去5年平均とほぼ同水準。6月末には1→5の株式分割も実施され、株主還元姿勢も維持。足元は業績進捗良好だが、下期には仕入値変動や価格競争も警戒材料。多角展開や付加価値化の取り組み次第で成長継続の余地を感じさせる局面。

25年春から株価は急速なリバウンド基調。5月には窓を開けての上昇で75日線・200日線上を維持。6月は新高値圏に肉薄する局面が続く。6月後半にはボリンジャーバンド-1σに接触して過熱感後退が意識され、その後調整を挟み2100円台での推移となったが、75日線で下げ止まり再反発のタイミング含みも出現。週足一目均衡表の雲上限突破、遅行スパンによる強気シグナルも健在で、需給改善ペースや各移動平均線が右肩上がり形状といった上昇シナリオが視野。足元は心理的節目2200円と出来高急増が交錯し、押し目のタイミング形成をうかがう展開となっている様子だ。