バリューHR（6078）

企業と健保向けの健康管理プラットフォームを自社開発し、健診予約や結果管理、保健指導、ポイント連動のカフェテリア機能までを一体で提供するモデル。根幹はストック型のシステム利用収入である点。利用者属性と健康行動データを統合管理できる基盤が差別化要因と見る。直近はヨガ大手や地方銀行との提携で接点を増やし、行動変容サービスの裾野を広げる動き。健診結果から生活習慣病リスクを先読みする機能を実装し、介入精度の向上が期待できよう。新拠点の稼働による処理能力の底上げも追い風。

中間期は増収だが利益は投資先行。新規顧客獲得と既存拡大で売上は着実に積み上がった一方、体制強化や外注対応の増加で利益は圧迫。内製化と業務効率化を通期で進める方針が示されており、後半にかけた収益性の回復がテーマとなる。ストック比率が高い構造ゆえ、解約管理と稼働安定が効く決算と評価。行動変容サービスやリスク予測機能の付加で単価改善の余地もある。提携案件の本格寄与は時間差を伴うため、中期での売上質改善と見るのが妥当。配当は継続姿勢を確認。

株価は年初来高値接近後の押しを経て、25日線近辺での持ち合い推移。短期は1550円から1600円のレンジでエネルギー蓄積の局面。75日線はやや上にあり、移動平均の収斂が進めばトレンド転換の糸口となりやすい。出来高は落ち着き、信用需給は中立寄りで過度な上値圧力は見えにくい。52週レンジ内の中腹で下値余地と上値余地のバランスが取れつつある印象。決算で示した効率化の進捗や新機能の定着度合いが、レンジ離れの触媒となる展開が想定されよう。日足ではミニゴールデンクロスが迫っている。