ジェイエスピー（7942）

発泡プラスチックの専業大手。二本柱は、断熱・養生・緩衝材などの押出事業と、自動車や梱包に使うEPPやEPSなどのビーズ事業。EPPはグローバルではARPROの名で展開し、軽量で衝撃に強く、車室内部材や輸送リターナブル容器に採用が広い。押出はミラブロックや各種シートで断熱・静音・帯電防止といった機能価値を提供。中計は収益力の底上げと資源循環対応を軸に、高付加価値品と回収リサイクル型の比率を高める運営である。

最新の2026年3月期 上期は、売上高703.07億円、営業利益30.76億円、経常利益32.40億円、中間純利益28.60億円。前年上期比で減収減益だが、コスト高の吸収と採算選別で利益水準は維持できたとみる。変動要因は原料と為替、住宅着工や自動車生産の回復度合い。直前四半期は売上高343.92億円、営業利益12.53億円、経常利益12.79億円、四半期純利益12.93億円で、累計では上期偏重の進捗感。価格是正と高付加価値ミックス、リサイクル商材の拡大が下支えになろう。一方で原料指標と需要指標のブレには継続警戒を要する。

日足は高値切り下げからの安値切り上げの三角持合い。25日線と5日線のカイリ幅縮小がカギで、短期上昇によるゴールデンクロス示現も視野に。MACDヒストグラムのゼロ近傍推移が終わり上向きに転じればモメンタム改善とみる。決算日を起点にしたVWAPが下値の目安。RSIの50をまたいで滞留時間が伸びれば、TOPIX比RSの持ち直しと歩調が合いやすい。出来高帯の厚いゾーン上抜けで需給の軽さが確認されよう。ギャップ窓は支持転換を確認したい。イベント後は価格だけでなく回転日数の短縮を伴うかに注目。