丸千代山岡家（3399）

北海道・東日本を中心に展開する豚骨ラーメンチェーン。だが、単なるラーメン屋ではない。24時間営業、郊外ロードサイド出店、トラック運転手や夜勤労働者を狙った立地戦略、さらにセントラルキッチン＋自社製麺＋直営運営。この“垂直統合型ラーメンモデル”が、山岡家最大の武器である。提供するのは「濃厚豚骨＋中太ストレート麺＋強烈な店内臭」。好き嫌いが分かれるが、それこそが中毒性の源泉。“クセになる株”でもある。

ラーメン1杯で、なぜこれほど稼げるのか。2025年3月期・第2四半期の売上高は約110億円、営業利益は約15億円超で過去最高水準。原材料高騰にもかかわらず、強気の価格設定と安定した客数で増益を維持した。特筆すべきは、値上げ後も客足が落ちていない点。常連客中心＋中毒性の高いメニュー設計により、価格弾力性が非常に高い。新業態「極煮干し本舗」や「味噌のジョー」も順調に拡大。郊外型で人件費も抑えられており、飲食業における“優等生”銘柄として存在感を増している。

ラーメン屋なのに、値動きは一流銘柄の顔つき。株価は2023年から堅調に上昇を続け、2025年には3000円台を定着。直近では200日線に乗せ、押し目らしい押し目を作らずリバウンド相場が続く。PERは約20倍と一見やや高めだが、予想ROE30%超・営業利益率10%台という驚異の収益性を考えれば割高感は薄いだろう。配当は増配傾向＋優待あり（ラーメン券等）。“実需と人気の両立型”で、飲食株としては異例の安定感を見せる。長期保有と相性が良い銘柄といえる。他の銘柄と併せて複数の様々な収入・報酬を得る事ができるかもしれない。