石油資源開発（1662）

石油資源開発（JAPEX）は、原油や天然ガスを「さがす・とる・はこぶ・売る」を行う会社である。柱は、①E&P（探鉱・開発・生産）、②インフラ・ユーティリティ（LNGや都市ガス、発電など）、③請負や石油製品販売などのその他。近年は電力分野にも取り組み、千葉県美浜で系統用蓄電池を運転開始、北海道苫小牧でも大型計画を進める流れ。中期では、海外の油ガス資産のてこ入れと、国内のガス供給を安定させる設備投資を続けつつ、価格変動に強い収益の組み立てを狙う姿勢である。

2026年3月期 上期（4–9月）は、売上高1681.40億円、営業利益255.07億円、経常利益329.37億円、親会社株主に帰属する中間純利益270.55億円。原油・ガス販売価格の下落で減収ながら、為替差損の改善や持分法利益の計上で経常は増益という配列。会社は同日に通期予想を上方修正し、経常利益440億円を見込む（従来393億円）。資産は現金等が増えつつ、固定資産の再編も進む。下期は油価・為替とLNG販売量のリズムが注視点で、インフラ・ユーティリティの安定収益が全体のクッションになろう。

一目均衡表で“今の場所”を確認。雲の上で転換線＞基準線を保てるか、遅行線のローソク上抜けが続くかが短期の分岐。雲内入りなら先行スパン上限での終値2日維持が回復の条件とみる。次に、原油先物（WTI）との方向感を見る。直近の20日リターンがJAPEXとWTIで同方向なら地合い追風、逆行が続くときは材料待ちのサイン。価格面は、直近高値と安値の半値より上で推移し、節目価格を終値で越えた翌2営業日の出来高が細らなければ、評価を一段階引き上げたい。