グロービング（277A）

会社の「困った」を相談→設計→実行まで並走し、途中でAIツールを組み合わせて仕事を早くするサービスを提供する。人が得意なヒアリングと、AIが得意な要約・分類・自動作成を一つの流れにまとめるのが特徴。小さな改善（問い合わせ自動化、文書整理）から始め、成果を見て段階的に広げるやり方で、初めての企業でも取り組みやすい。料金は月額の伴走＋個別プロジェクトの組み合わせ。成果の見える化（ダッシュボード）を重視し、「何に効いたか」を数字で振り返る設計である。

2026年5月期1Qは売上高26.6億円、営業利益9.7億円。前年同期比は売上54.6％増、営業利益60.2％増で、四半期過去最高の更新。営業利益率36.7％。けん引役はAI事業を核にした共同開発型コンサルで、1QのJI比率52％、AI関連売上比率41％。人員は194名まで増強しつつ、単価と稼働の維持で利益率を確保。売上の一時的な特需より、継続案件の積み上がりが主因とみる。通期は採用費やクラウド費の先行配分を注視しつつ、戦略顧客での横展開とAIエージェント系の付加価値拡大で案件あたりの広がりを狙う構図。

直近は決算資料の開示（10月15日）を起点にイベント性のある値動きになりやすい地合い。足もとは、ニュース後に出来高が膨らむ日→鎮まる日を繰り返しつつ、直近スイングの半値付近で押し目を作る展開が想定しやすい。今後の読みは三点に絞る。①過去に何度も止まった節目を終値で超え、翌2営業日も上を保てるか（フタ→床転換の可否）。②上昇日の出来高が連続で増えるか（熱量の持続）。③AI関連ヘッドラインが出た日に陰線の実体が短いか（売り圧の弱さ）。これらがそろえば評価を一段上げ、いずれか欠ける場合は半値と直近押し安値での反応を見極めたい。