エノモト（6928）

エノモトという会社は、私たちの生活にとても大切な小さな部品を作っている。その部品の名前は「リードフレーム」といい、半導体という電気を制御する小さな部品を支える土台のような役割を果たしている。例えるなら、半導体という選手を支えるグラウンドのようなものだ。この会社が作る製品は主に3つの種類がある。1つ目はパワー半導体用のリードフレームで、家電製品や自動車、工場の機械などに使われている。2つ目はLED用のリードフレームで、信号機や車のライト、スマートフォンの画面を光らせるのに役立っている。3つ目はコネクタ用部品で、電気製品同士をつなぐ小さな接続部品である。エノモトの強みは、とても細かく正確な加工ができる技術を持っていることだ。金型という製品を作る型を自分たちで作ることができ、品質の高い製品を大量に作れる力がある。工場は日本だけでなく、中国やフィリピンにもあり、世界中のお客さんに製品を届けている。

2026年3月期の第2四半期（4月から9月まで）の決算を見てみると、とても良い結果が出ている。売上高は146億5200万円で、去年の同じ時期と比べて9.2%増えた。これは会社が順調に成長していることを示している。さらに注目すべきは営業利益で、7億2900万円となり、なんと去年の同じ時期の2倍以上に増えた。つまり、売上が増えただけでなく、効率よく利益を出せるようになったということだ。この好調の理由は、LED用リードフレームの売上が大きく伸びたことにある。前の年と比べて57.3%も増えており、会社全体の業績を引っ張る形となった。今年1年間の予想では、売上高270億円、営業利益10億円を目指している。去年と比べると営業利益が61.6%も増える計画で、会社の収益力が大きく改善していることがわかる。

エノモトの株価は最近、とても元気な動きを見せている。11月10日に決算が発表されると、投資家たちが「これは良い結果だ」と判断して株を買い始めた。株価は1800円台から一気に上がり始め、12月10日には2404円まで上昇した。これは約1か月で30%以上も値上がりしたことになる。チャートを見ると、11月初めには1800円台だった株価が、階段を登るように少しずつ上がっていき、12月に入ってからは2300円台で落ち着いてきている。出来高（株の売買の量）も決算発表の後に大きく増えており、多くの人がこの株に注目していることがわかる。移動平均線という株価の流れを見る目安と比べても、今の株価は上にある状態で、上昇トレンドが続いていると言える。ただし、短期間で大きく上がったので、一度少し休む時期が来るかもしれない。2400円台が今の高値のラインとなっており、ここを安定して超えられるかが次のポイントになりそうだ。