その銘柄、売れなくなってしまうかも
カレンダーも最後の一枚となり、街の至る所でクリスマスのメロディーが聞こえてくる季節となりましたが、投資家の皆様におかれましては、本年を締めくくるためのポートフォリオの整理に余念がないことと推測いたします。
現在は、年末に向けて市場全体が活気づく「年末ラリー」への期待が膨らむ時期ではありますが、華やかに賑わう相場の陰で、投資家があえて注意を払うべきなのは、活気に乏しい不人気の銘柄に潜むリスクであると考えられます。
ヤシマキザイ(7677)は鉄道用電気機器や車体用品などの鉄道インフラを中核とし、電子部品等の一般産業向け事業も展開する専門商社です。同社への投資を考える際、その特性を冷静に分析する必要があるでしょう。
同社の足元の業績を見れば、2026年3月期第2四半期累計(4月から9月)の連結経常損益が2億800万円の黒字(前年同期は1億8400万円の赤字)に浮上して着地するなど、一見すると黒字転換を果たした堅調な姿が浮かび上がります。
しかし、証券アナリストの視点から見て業績以上に注視すべき重要な要素は、同社株の圧倒的な出来高の薄さにあります。2025年を通じて市場における取引状況を確認すると、1日の出来高が最高でも4000株弱程度しかなく、多くの営業日において極めて限定的な取引にとどまっていることが推測されます。
このように出来高が極端に少ない銘柄は、市場参加者の関心が薄いため、確かにわずかな買い注文が入るだけでも株価が跳ね上がりやすいという性質を持ちますが、一方で、ひとたび株価が下落に転じた際や、自身の保有株を売却したいと考えた際、需給のバランスが著しく欠如しているため、希望する価格で売ることが困難になるという深刻な流動性リスクを内包しています。
これは、市場の波を即座に捉えることが求められる投資において、出口戦略(イグジット)を困難にさせる大きな足かせとなる可能性があり、非常に高度な判断を要する上級者向けの銘柄であると言えるでしょう。
まとめ
せっかくの年末ラリー、あるいはクリスマスラリーと言われるこの祝祭的な相場環境において、出口の見えない流動性の罠に資金を固定してしまうことは、機会損失を招く恐れがあります。
資産効率を最大化し、明るい気持ちで新年を迎えるためにも、今は無理に不人気銘柄の「宝探し」に走るのではなく、市場の熱量を反映した活気のある銘柄を適切に選び抜き、好機を確実に掴み取りたいものですね。
免責事項
※上記は売りを推奨したり、投資の安全を100%保証しているものではありません。投資のご判断はご自身の意思で行ってください。
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■本日の取り組み注意銘柄
ヤシマキザイ(7677)、および極端に板の薄すぎる銘柄
板が薄い銘柄にも上昇期待はゼロではありませんが、年末ラリーやクリスマスラリーなど盛り上がる時期にはやはり大きな盛り上がりを見せる銘柄を選びたいものですね!
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