中屋の明日への布石 「<祝日版> 歴史に学ぶ」
お休み中失礼いたします。
相場に参加する上で、様々な期待や不安が我々の前には広がっております。
目の前で繰り広げられる株価の上下や、企業業績、政治リスクetc・・・
弊社コラムでは常に先々を予想し、先手を打つ為のヒント、可能性をご提供できればと考えておりますが
今回は敢えて過去の検証です。
【故きを温ねて新しきを知る】
今回過去を検証するのはズバリ“ロシア関連”
先日プーチン大統領が訪日しましたが、その以前から一部の銘柄が
ロシア関連として大きく取り上げられましたが、今回の一連の対露外交を再度確認し
新しい発見、将来への予想に役立てばと考えております。
【期待はずれ】
プーチン大統領の訪日により実現した日ロ首脳会談ですが
期待感が高かっただけに期待外れと感じた投資家も多かったのではないでしょうか。
何より自民党の二階幹事長が
「国民の大半がガッカリしているということを、われわれは心に刻む必要がある」
と述べており、会談の成果が不十分との認識を示しました。
話はそれますが
北方領土問題の解決の見通しを示すことが出来れば、
その成果をひっさげ年明けにでも衆議院解散→選挙の流れもあったと思いますが
現段階では選挙関連株への期待感もトーンダウンでしょうか。
米大統領選直後の政権移行期間を利用したロシアへの接近でしたが
まさかの親ロシア派のトランプ大統領誕生により
プーチン大統領としても日本への必要以上の配慮や譲歩をする必要がなくなったのは
日本政府としては誤算だったのかもしれません。
【領土問題の整理】
日本としては歯舞と色丹島を最初に返してもらい、その後に他の2島の返還交渉を
狙っていた模様ですが、ロシア側は最初に2島返還した場合は、国後、択捉は
ロシア領土として領有権を主張する方針であり、4島返還を望む日本と、2島のみの返還を想定していない
ロシアとでは、交渉前から大きな溝があったと言われております。
また
仮に返還された後の北方領土が、日米安保条約の対象となるかという点でも両者にはギャップはあり
尖閣諸島問題も抱える日本としては、日米安保条約の適用を明確に捨てることは難しいとも
言われており、国後や択捉にミサイルを配備していると言われるロシア側の主張とも相容れないと考えられます。
一部の報道では2018年のプーチン大統領再選後に領土交渉の進展を期待する声もある模様です。
【まずは日ロ経済協力】
領土問題が進展しない中、合意したのが8項目の経済協力プランに沿ってエネルギー分野を中心に覚書が交わされた
日ロ経済協力ですが、ざっとその内容の確認です。
・三菱商事(8058)と三井物産(8031)がガスプロム社と協力して天然ガス製造プラントの建設
・丸紅(8002)がロスネフチ社と協力して天然ガスの探査や開発
・双日(2768)が現地企業とハバロフスク空港のターミナルビルの有縁委
・富士通(6702)がアビー社と協力してAIを使った文書管理システムの開発
この他にもまだまだ数多くの協力案件が多くあります。
東京市場の全体的な動きにも影響を受ける企業でもありますので、一概には判断できませんが
上記銘柄の日ロ首脳会談以降の動きはパッとしません。
一時的な材料出尽くしとの見方もある一方、
ロシアとアメリカの接近が予想されることもあり、徐々にではあるものの
ロシアにおけるビジネスは進むことが予想されます。
【検証結果】
注目度の高い話題・テーマは、やはりその前に売却タイミングがあるようです。
この先はいかに企業の売上に直結するかが求められます。
上記企業以外にも、時価総額が大きくない企業も今回の協力には参加しており
影響度としては大きく、恩恵銘柄として来年度以降の数字に注目ですね。
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