株式会社あすなろ 関東財務局長(金商) 第686号 一般社団法人 日本投資顧問業協会 第011-1393

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あすなろ投資顧問

2017-03-09 17:00:00

元外資系金融マンのこぼれ話し

資源価格とインフレの前兆

本日もお取り組みお疲れ様でした。

最近レギュラーガソリンの全国平均価格が2週連続で値上がりしたというニュースを目にしました。

私は車を持っていないのであまり気にしていなかったのですが、

実家のある田舎の方では1人1台の専用車は必須なので、家計を圧迫するニュースとして気になります。

資源エネルギー庁の発表によると1リットルあたり132円で前週よりも1円以上値上がりしたようです。

専門の情報センターでは来週以降も値上がりが続く見込みとのことで、ガソリン価格は一度在庫調整が進むと、値上がりが続く傾向にありますね。

一方で、昨日は米EIA(米国エネルギー省)の発表する週刊石油在庫統計では在庫量増加が発表されて、WTI原油先物の価格は53ドルから50ドルへ急落しました。

今一つ原油価格とガソリン価格の動きが連動しないのは、ガソリン価格に占める原油の割合が小さいからと言われています。

ガソリン価格のうち約4割が税金(消費税、揮発油税、関税など)で占められており、原油のコストは4割程度だそうです。

ですから、足元で原油価格が下がったとしても、ガソリン価格全体の値下がりは限定的と言えます。

さらに、日本の場合は原油のほぼ全部が輸入調達されているので、為替が円安に振れてきていることもガソリン価格の値上がりに直結しやすいと言えます。

米国はガソリン価格が安く、日本の約半分程度ですが、原油の調達価格自体が安いことに加えて、税制も大きく異なっています。

米国のガソリン代のうち税金が占める割合は2割以下であり、原油価格の変化がガソリン価格に反映されやすくなっています。

そう考えると、エネルギーコストの安い米国は産業自体のコスト競争力はあるはずですが、日本製品との競争で通商問題が発生するということは日本の技術力がカバーしている側面が大きいと言えます。

2006年〜2007年の当時もガソリン価格上昇や原油価格上昇が話題になり始め、2008年時点で原油価格は1バレル=100ドル近くにまで達した時期もありました。

今後、市場イベントによって為替市場の振れは大きくなると考えられますが、いずれにしても技術競争力のある企業へ投資しておくと良さそうですね。

今日はトヨタの労使交渉でベースアップ実施されるとの報道から、
インフレ観測つながりでリンコーC(9355)や

為替円安つながりではトピー工業(7231)、ウェッジHD(2388)。

そして日本のお家芸でもあった半導体のパッケージ基板の技術力を支える検査装置を手掛けるインスペック(6656)なども注目企業ですね。


【 相 場 の 格 言 】
『三割高下は一応向かえ』


それでは、また会員様の喜びの声が聞けることを楽しみにしています。


執筆:加藤あきら

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