原油市場と出直り相場のゆくえ
昨日までの重苦しいムードから一変して本日は全面高の様相となりましたね。
昨晩のNY市場も大幅安から100ドル近くもマイナス幅を埋め戻してますので、今回のトランプ政権に対する見方の悪材料はある程度織り込んだものとみてよいかと思います。
であるならば今日は日経平均が300円くらい反発してもよさそうだったのですが、やはり足元の円高が上値を抑えたと言えるでしょう。
先週末からみるとだいぶ乱高下の相場展開となっており、特に日経の19000円割れは投資家の間でも激震が走ったに違いありません。
マーケット的には、元々トランプ政権の税制改革に対する期待が大きいわけですから、オバマケア見直しにゴタゴタ時間を割くよりは、驚愕の大型減税案に着手してもらう方が都合がよいというのが上昇の背景にあるのでしょう。
さて、気になるのはトランプ政権に対しての不安感でこれほどまでに円高が進んだ理由ですが、市場では当然のように米債金利が低下して日米金利差が縮小したからだという見方が大勢のようです。
米国で政治リスクが意識されたのは仕方ないとしても、今回のリスクオフの根源は別のところに隠されていた可能性があるのかもしれません。
個人的に興味があるだけで推測の域をでませんが、原油市場の動きが大きく影響したと思っています。
直近で安値を叩いたのは新興国市場も含めて、日本・サウジアラビア・ロシアの3国だけです。
どのような政治の思惑が働いたのかは正直ナゾです。
ですが、サウジアラビアは直近でOPEC減産協調の裏で実は減産していなかったというウワサがありますし、ロシアは欧州で選挙が相次ぐ中でオランダやフランスの右派を支援しているとのウワサもあります。
私なんかの想像が及ばない範囲で、実は政治戦争が行われている可能性があるのかもしれません。
原油をはじめとする資源価格が下落すると両国は当然ながら経済的な打撃を受けますし、必死にドル売りする理由があります。
つまり、資源国のドル売り需要が欧州系の金融機関を通して持ち込まれている可能性があるかもしれないということです。
昨年は原油価格の値崩れと円高の深掘りが投資環境を大きく悪化させたことを記憶されている方も多いと思いますが、まさに今回もそれに近い現象です。
だから行き過ぎた過剰反応になったのかもしれません。
となると、トランプ政権は内外に敵を作りやすい人物ですのでこれからもこういった展開は度々起こると覚悟しておかなくてはなりません。
今日は期末の配当・優待取りを意識した買いもあって、値上がり銘柄数は8割を超えていましたが、全体としての伸びはさほどでもありませんでした。
これはまだ様子見の投資家が多いことを示しているのでしょうか。
ただ、その裏で個別銘柄にまとまった注文が入って上昇しているところを見ると、調整局面は意外に短いかもしれません。
朝日インテック(7747)…一目均衡三役好転
フジミインコーポレーテッド(5384)…下値確認でストキャスティクス反転
メディアシーク(4824)…3/27に大きな出来高を観測
【 相 場 の 格 言 】
『 出直り相場に逆らうな 』
それでは、また会員様の喜びの声が聞けることを楽しみにしています。
執筆:加藤あきら
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