定石通りにいかない4月の日本株
北朝鮮情勢ばかりが取り沙汰されて、日本株の値上がり銘柄には防衛関連銘柄がズラリと並びました。
いよいよこの手の話題も終わりに向かっているのかもしれませんが、昨年もあるテーマだけ盛り上がった瞬間がありました。
ちょうど夏枯れ相場の時です。
今ではすっかり息をひそめましたが“ポケモンGO関連”です。
イマジカ・ロボット(6879)やサノヤスHD(7022)などが異常なほどの買いを集めていましたね。今チャートを確認するとゾッとしますが。
当時の値上がりランキングには関連銘柄が軒並み買われた異常事態でした。
そして、異常と言えば、新年度入り後の今も日本株の下げが止まりまらないのは異常です。
4月は例年、海外投資家による資金流入がみられる時期で、2000年代に入ってからは16年連続で買い越しになっています。
3月のオバマケア廃止撤回でトランプ政権の政策実行力に疑問符がついてからというもの、FRBの利上げ見通しや地政学リスクなどの悪材料が代わる代わる持ちあがっています。
ついには日経225も3月メジャーSQの19434.30から1000円下落した水準まで到達してしまいました。
先週時点では米中首脳会談を無事通過すれば、日本企業の業績拡大や株主還元を好感した買いが入るとの見方もあったために、本日の下落は市場関係者の間でも大きな衝撃が走っているにちがいありません。
明日になれば4月入りしてからの海外投資家の売買動向が公表されるかと思いますが、年初からの売り越しを継続している可能性があるのではと疑いたくなりますね。
米国を中心としてロシアや中国、そして北朝鮮、シリアなどをめぐる緊張感がここまで高まっているのはブッシュ政権の時以来のような気がします。
日経平均が年初来安値を更新して全面安商状となっている中で、昨日取り上げた安値更新銘柄は東証1部だけで492銘柄にのぼりました。
この数値は恐慌状態を示すに十分な数値となります。
地政学リスクと叫ばれる中で、全世界市場を見渡しても大幅に下落しているのは東京市場だけです。
つまり、本当に地政学リスクを警戒しているというよりも、リスクオフの円高を利用した先物の売り崩しのように思えて仕方ないのが個人的見解です。
もしかすると、地政学リスクの裏でドル売りの本当の要因が隠れているのかもしれません。
ですが、売り崩しもいき過ぎると終には倍返しの踏み上げ相場となることが多いのです。
例年通りの動きではないからこそ市場の転換点で仕込めた銘柄はお宝株になりますし、上昇幅も大きくなる可能性があります。
そうした時に分散投資は意味を持ちません。
過去の銘柄に固執する必要もありません。ただ一つ一点突破できる銘柄をつかめれば資産状況は大きく改善するものです。
それが株式投資の魅力でもあり、投資信託にはない運用手段となります。
今日もこんな相場ですからたくさんの会員様からお問い合わせをいただきました。
相場が下落した時だからこそ冷静に次の投資機会を探っていく時です。
首を垂れていても上昇銘柄は落ちていません。顔を上げていきましょう。
【 相 場 の 格 言 】
『迷わば休むべし、相場は常にあり、決すれば進むべし、機は瞬間に去る。 』
それでは、明日に希望をつないで慎重にかつ大胆に取り組んでまいりましょう。
執筆:加藤あきら
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