日経平均の高値更新が意味するもの
大型連休明けの市場は4月中の悲観相場とはうってかわって全面高商状となりました。
連休中に米国の雇用統計や仏大統領選挙を消化し、特に為替市場のドル円が113円台までの回復しました。
当然、外需企業中心で上昇が強くなるかと思いきや、業種別の上昇上位は内需セクターが食い込んできているのが確認されます。
最も強い動きは化学セクターですが、以外にもサービスや食料品セクターが上位に来ています。
これらの中には好業績銘柄として注目を集める企業も多く含まれておりますので、今回の日経平均の高値更新の立役者は内需企業と言っても過言ではありません。
225採用銘柄ではファーストリテイリング(9983)や花王(4452)などが高値更新してけん引役となりました。
また、特に業績上方修正期待の大きい銘柄には資金が入ったようで、テイカ(4027)やダイキアクシス(4245)などの上昇例が中小型株での良い例だと思います。
今週だけでも今日を含めて2000社以上の企業が決算発表しますので、本日の大幅高はまだほんの序章に過ぎない可能性だってあります。
なぜなら、決算発表によって増益が確認されると同時に今期見通しの1株あたり利益(EPS)も大きくなるはずです。
株価指標で皆さんがよく参考にされるPERが株価÷EPSで算出されることをふまえると、分母が大きくなりPERは低下します。
実は日経平均にもPERはあって、現在の株価水準で約15倍ちょっとですから標準あるいは妥当な水準と言えます。
これが企業業績が良好でPERが低下すれば、割安性が出てきますので上昇の余地が大きくなるというわけですね。
ゴールデンウィーク中のリスクを見通しながら仕込んでいくことは無謀と言わざるを得ませんので、そうなると今日の上昇分はまだまだ投資家の買い意欲を残した上昇であると考えています。
できるだけ安く買いたい投資家心理が一般的であれば、ここから先は押し目買い意欲が相場を下支えするものとみられ、日経平均20000円を突破して足場を固める可能性があると言えます。
先日はゴールデンウィークで有名な林修先生の徳川埋蔵金の番組をやっていましたが、
「いつ買うか?」
「今でしょ!」
と簡単に買っていけない方も多いかもしれません。
ただし、市場の景色が一変してきたことも感じていただければ幸いですし、今の種銭が埋蔵金並みに大きく膨れ上がることだって夢ではありません。
株式市場は何よりも勝ったという『経験』がモノを言います。
まずは、勝ちグセをつけましょう。少ない株数から試し買いしていけばリスクも少なく、自信も後からついてくるかと思います。
【 相 場 の 格 言 】
『売り買いを一度にするは無分別、二度に買うべし、二度に売るべし』
それでは、明日に希望をつないで慎重にかつ大胆に取り組んでまいりましょう。
執筆:加藤あきら
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