米韓トップ会合の副産物
欧米株高で為替は円安、久々のドル円113円台で始まった東京市場ですが、またしても北朝鮮がらみで水を差されてしまいました。
朝方9時過ぎに中距離弾ミサイルが発射され、リスクオフの動きが見られるも一時的ですぐに戻りました。
お昼の安倍首相コメントで「(北朝鮮のミサイル発射に対して)さらに脅威が増したことを明確に示すもの」として、再びリスクオフへ。
さらに13:45に韓国聯合ニュースの記事が注目を集め、北朝鮮が15:30に重大発表を行うとのニュースが駆け巡り・・・
そこからは日経平均がマイナスに転じたことをはじめ、昨日まで値上がり上位に多数食い込んでいたRIZAP関連が崩れて売りが波及していた新興市場は大幅下落となっています。
マザーズ指数は30ポイント以上の下落で25日移動平均線にタッチ、中小型株は再び細谷火工(4274)や石川製作所(6208)が買われる4月相場を彷彿とさせる動きになりました。
ちょうどこのコラムを書いている時に北朝鮮の『重大発表』とやらが『大陸間弾道ミサイル(ICBM)の発射実験に成功』と報じられましたが、仕掛け的な動きとの関連性が強くなりました。
今晩は米国が独立記念日で休場なこともありますが、先日の米トランプ大統領と韓ムン・ジェイン大統領の会談実現が北朝鮮を刺激したと考えられます。
米韓トップの新米大統領同士の会談は特に成果も無かったと思われますが、思わぬ副産物がもたらされたと言ってよいかもしれません。
どうしても地政学リスク関係は本当に戦争になったらどうしようとか、日本は大丈夫かという心理に引っ張られやすいです。
日本の政治も憲法改正への道筋を固めようとしている安倍政権の思惑もありますし、一連のゴタゴタから目を背けることに利用されがちです。
市場でも仕掛け的な動きが活発化しやすくなり、薄商いだと余計に反応が大きくなりますので、見極めが大事だと思います。
おそらくはなかなか動きの出ない株に対して業を煮やしている方が多いかもしれませんが、現在は下落トレンドではありません。
あくまでも方向感が出ないノントレンド相場です。
下値を買って、すぐに結果が出るというよりも(RIZAP関連のようなものを除いて…)業績相場の到来を待つのが鉄則でしょう。
前回の5月決算シーズンで大幅高した後は膠着相場になりましたが、企業の今期見通しを占う1Q決算がそろって開示される時期がまもなくやってきます。
焦らずとも相場は向こうからやってきてくれます。
その時にこそ投資家の力量、見切りが問われることになりますので、それまでに銘柄をピックアップしておかないといけません。
ハイテク株の利食い売りがいつまで続くのか分かりませんが、これらは5月決算を彩った一角でもありますから、そろそろ底値を見ながら逆張りを始めていくのが良い頃かもしれません。
韓国サムスンが巨額投資を発表しており、ピクリと反応したローツェ(6323)などは下値固めが完了し次第、反転上昇する準備が整っていそうです。
【 相 場 の 格 言 】
『買いの落城の安峠、阿呆となりて買いの種蒔け』
それでは、明日に希望をつないで慎重にかつ大胆に取り組んでまいりましょう。
執筆:加藤あきら
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