株式会社あすなろ 関東財務局長(金商) 第686号 一般社団法人 日本投資顧問業協会 第011-1393

(一社) 人工知能学会:18801(公社)日本証券アナリスト協会:01159

あすなろ投資顧問

2017-10-12 17:00:00

加藤あきらの投資戦略室

〜リスクオン相場の裏側〜

本日もお取り組みお疲れ様でした。

今年の4月〜6月にかけての上昇時よりも勢いをつけてのぼっていく日経平均、どこまで駆け上がるのか楽しみですね。

一方で、その中でもソニー(6756)やセブン&アイ(3382)のように冴えない動きがみられる銘柄もあり、なんでもかんでも買われている状況ではないところが相場の難しさを感じるところではないでしょうか。

ましてや中小型株はようやくここからといった具合で、相変わらず材料株の日替わり上昇が目立っています。

そのような中、今週は世界株高の様相の中に埋もれて気になるニュースが飛び込んできました。

世界の消費動向を左右する米アップルの新型iPhoneに関するニュースです。

予定では10月27日から予約開始となるiPhoneXですが、事前の予想以上に出荷が遅れる見込みとなっているそうです。

最新ニュースでは年内の入手は困難を極め、出荷台数は200万〜400万台にとどまる見込みとのことで、従来の規模感から比較すると2割程度しかないことになります。

iPhoneの場合、新端末の製造が需要に追いつかないのは珍しいことではなく、発売日には長蛇の列ができて社会現象になったこともあるので別に驚きませんが、初回の販売が振るわないと消費者の購買意欲を削いでしまわないのか、あるいはプレミア感が醸成されてかえって販売が伸びるのか、結果は神のみぞ知る領域かもしれません。

以前にも書いたことがありますが、ボトルネックになっているのは新型iPhoneで導入される顔認証システム「Face ID」に用いられる“TrueDepth”カメラセンサーの大量生産が足を引っ張っているようです。

特にこのカメラセンサーには3万点以上の赤外線ドットをユーザーの顔などに投射する「ドットプロジェクタ」や、赤外線ドットを撮影して距離を計測する「赤外線カメラ」、暗い場所でも赤外線を照らす「投光イルミネータ」で構成される高い技術が集約されています。

iPhoneXはその名の通り「iPhoneの10周年モデル」の意味合いがあり、AI専用ユニットの「ニューラルエンジン」搭載もこのカメラセンサーの可能性を広げるためと言われています。顔認識の処理はスマホにとってはかなり重い作業になりますので、高性能のCPUが必要とされます。

この「ニューラルエンジン」は1秒当たり6000億回の演算が可能で、顔認識を瞬時に処理できるそうです。

「Face ID」では、赤外線ドットの反射光を赤外線カメラで撮影し、そのドットが照らした場所までの距離(深度)を図ります。それによってユーザーの顔の詳細な3次元データを取得することができ、認証判断されるようです。

この3次元データの技術活用は現在幅広い産業に広がっており、このような「目」と「脳」を持った知能ロボットが誕生する日が徐々に近づきつつあると言えそうです。

私が注目する企業の中に三次元メディアというFA企業向けに事業展開しているベンチャーがあり、複数のベンチャーキャピタルも出資している企業でもあります。

かの有名ファンドであるスパークス(8739)も出資しているのですが、それに先がけて豊田通商(8015)とオムロン(6645)や三井住友FG(8316)系のベンチャーキャピタルが資本参加している点は見逃せません。

スパークスと言えばモーニングスターの“Fund of the Year”の国内株式のファンドにおいて「最優秀ファンド賞」を何度も受賞している国内ファンドの雄です。

彼らはボトム・アップ・リサーチに基づいて高い技術力やブランド力があり、今後グローバルでの活躍が期待できる日本企業を中心に投資しています。

日経平均の高値更新で同社の株価もうなぎ上りですが、大型株だけでなく超小型株式ファンドも組成しておりますので、まだ高値更新していない技術を持った中小型株にも追加で資金を投じてくるかもしれません。

例えば、ワイエイシイ(6298)のように、彼らの超小型株ファンドの中に組み入れられている銘柄もリバランスでこれから上昇してくる銘柄もあるのではないかと思います。

今日突然の材料発表で急騰したシステムリサーチ(3771)も当該ファンドの組入銘柄ですので、明日以降の動きにも注目しておきたいですね。

上がる相場でも下がる相場でもその目立っているところだけでなく、その他に分類される株がどうなっているか見ておくと先手を打った投資ができるのではないでしょうか。


【 相 場 の 格 言 】
『分別も思案もいらぬ買い場は人の捨てたる米くずれなり』


それでは、明日に希望をつないで慎重にかつ大胆に取り組んでまいりましょう。


執筆:加藤あきら

無料新着記事

記事一覧へ

今ご登録で特典5銘柄+大石銘柄+5000ptをプレゼント!

今すぐ無料登録 クリック