〜出遅れ株修正でますます加速する指数高〜
時間外で23000円を様子見していた日経225先物は寄付いてすぐに上抜けてしまう強さは圧巻でしたね。
明日にオプションSQを控えて14時頃には手仕舞い売りで値を消しましたが、ここまでの上げ幅を考えればポジション調整の範囲内と言えますね。
今や日本株のパフォーマンスは世界の株式市場からの遅れを取り戻すかのように抜群の動きとなっています。
足元の企業決算発表をうけて日経平均EPSは1500円を上回ってきましたので、PER16倍などの指標面での上値目標値も24000円台まで切り上がっています。
一方で、他の市場に視線を移すと、米国では法人減税の延期懸念があってドル売りと債券金利の低下が続いておりましたが、昨晩のNY市場は小幅ながらも株高でダウが最高値更新、S&PとNASDAQも切り返して結局そろって最高値を更新しました。
今晩は米国上院の税制改革法案が発表される予定になっておりますので、23日までに可決されるのか、オバマケア代替法案の時と同じように懸念の通り共和党がごねてしまうのかは要注目だと思います。
やはり、投資家が気になっているのは日本市場の株高とドル円の相関性が失われていることだと思いますが、米長期金利の低下に起因するものですので税制改革案の行方が及ぼす影響は意外に大きなものとなるかもしれません。
今日も引け後に投資主体別売買動向が東証から公表されますので、外国人投資家の動きを確認しながら今の流れに乗っていくことになるでしょう。
本日は出遅れの中小型株にも資金が入ってきて満遍なく買いが広がっていて、エーアンドエーマテリアル(5391)などの割安銘柄も上がっています。
ただ、個別銘柄ごとに見た場合にはそれほどの過熱感は見られません。ですから程よく資金が回転しセクターローテーションが続いていると言えます。
いずれにしても国内要因としては金融政策、企業業績、市場の需給どれをとっても株高に向かっていますので、リスクオン相場がどこまで続くのかは外部要因次第ということになります。
米国の政治動向、そしてアジア歴訪中のトランプ米大統領の動向にあわせて北朝鮮に動きがあるのかもそうですし、また、米中首脳会談で貿易摩擦に是正の一手が加えられるかによって今後の米ドルの動きにも変化が出る要因として抑えておくべきかもしれません。
そういえば、4月の米中首脳会談の時はまさかの会談中に米国がシリアを攻撃して市場が大混乱となった苦い思い出が呼び起こされますね。
こんな時こそ持ち株の動きよりも周りの動きをよく観察して視野を広げることが大事になってくるのでしょう。
とは言え、市場の商いも連日の活況が続いておりますので、日本取引所G(8697)が2015年の高値を更新する日も近いかもしれません。
【 相 場 の 格 言 】
『自分のやったトレードから学ぼうとする人間は進歩する』
それでは、明日に希望をつないで慎重にかつ大胆に取り組んでまいりましょう。
執筆:加藤あきら
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