株式会社あすなろ 関東財務局長(金商) 第686号 一般社団法人 日本投資顧問業協会 第011-1393

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あすなろ投資顧問

2017-12-03 15:00:00

米株くらぶ

利上げを織り込み高値更新中 〜ビットコイン関連銘柄:アドバンスト・マイクロ・デバイシズ、オーバーストック・ドットコム

サイバーマンデーでインターネット商戦が賑わう27日の週明けの米株式市場はダウが2日続伸の一方、S&Pとナスダックが反落するまちまちの展開で始まった。28日にはパウエル次期FRB議長が穏やかな利上げ路線継続するとの公聴会での発言を受け、ダウは250ドル超上昇し、S&Pとナスダックも反転した。
 翌29日にはダウは4日続伸し、市場最高値を更新。一方、ナスダックは27日にモルガン・スタンレーがサムスン電子の投資判断を「買い」から「中立」に引き下げたことなどをきっかけに始まった利益確定売りに押され、半導体株が売られ、大幅反落。S&Pも小幅反落した。今週は上院での税制改革法案の審議が開始され、週末までの可決が見込まれている。
 
 個別では、29日にメモリー半導体のマイクロン・テクノロジーが8.7%安、エヌビディア6.8%安、フェイスブック4%安、グーグル2%安などハイテク株の調整が目立った。

 経済指標では27日発表の10月の新築一戸建て住宅販売件数が3ヵ月連続上昇の前月比6.2%増の68万5千戸となり、10年振りの高水準となった。10月の住宅関連指標はいずれも回復の強さを印象付けている。
 
債券市場はパウエル次期議長のハト派発言もあって長期金利は上昇しづらく、10年債利回りは28日時点で2.3%台半ばでの推移。29日は7-9月期のGDP発表が前年比3.3%と予想の3.2%を上回ったことなどを受け2.39%台へと上昇。ドル円は週初、重たい米長期金利を受けて円高に振れ、29日の東京市場では111円半ばで取引されていたが30日には112円台を回復した。

あすなろでは内外の環境に大きな変化なしとみて、米株は堅調続くとみている。今週は足元で1万ドルを超えた価格高騰がニュースとなっている仮想通貨ビットコインに関連した2銘柄を紹介したい。

1. アドバンスト・マイクロ・デバイシズ(AMD)[NASDAQ]



 カリフォルニア州サニーベルに本拠を置く半導体メーカーの一角。CG、家電市場向けマイクロプロセッサの製造、販売に従事。「AMD」の商標名でPC搭載用のx86マイクロプロセッサ、ワークステーション、サーバーに使用されるチップセットなどを提供。売上の10%以上をビットコインのマイニング用(下記の豆知識ご参照)が占める。
 
 グラフィック半導体が好調なほか、新製品の「Ryzen」プロセッサーもマージンの拡大につながっている。クラウドの分野でアマゾンAWS、アリババ、Baidu、マイクロソフトのアズールなどとの提携から事業拡大を図っている。

 株価は10.89ドル、(前日比+0.55%)(現地11/30引け)。10/24発表のQ3(7〜9月)決算は、売上高が前年同期比25.7%増の1,643百万ドル、純損益は71百万ドルと前年同期の赤字406百万ドルから黒字転換、基本、希薄化後EPSはともに0.07ドルで前年同期の▲0.05ドルから黒字転換。

2. オーバーストック・ドットコム(OSTK)[NASDAQ]



インターネット小売りの一角。ユタ州に本拠を置く。有名ブランド及びノンブランド商品、アウトレット商品を、ウェブサイトを通じて割引価格で販売するほか、Eコマースビデオ事業も展開。家具、インテリア装飾品、寝具、宝石、時計、電化製品、書籍、自動車、保険、旅行商品など様々な商品を扱う。ビットコインでの支払いも可能。

 ビッドコイン決済のためのブロック・チェーンなどのシステム先行投資が嵩んで赤字体質を続けているが、アマゾンとの差別化に善戦していることは評価できよう。Q3の減収はグーグルが商品検索のアルゴリズムを変更したからだと主張。今期は改善されたものとしてトップラインの伸びが期待される。

 株価は47.10ドル、(前日比-9.42%)(現地11/30引け)。11/8発表のQ3(7〜9月)決算は、売上高が前年同期比4%減の424.0百万ドル、純損失は赤字1.1百万ドルと前年同期の赤字3.4百万ドルから改善、基本、希薄化後EPSはともに▲0.03ドルで前年同期の▲0.12ドルから改善。

<米国株豆知識その22>
「ビットコインマイニング(採掘)」とは
ビットコインは「仮想通貨」。2008年10月にサトシ・ナカモトなる人物がインターネットに投稿した論文により提唱された。09年にソフトウェアが公開され最初の取引が行われた。10年に取引所が創設され、同年よりビットコインを使った決済が行われている。国のような中央管理者が規制する従来の通貨と違い、「ブロック・チェーン」と呼ばれるネットワーク上に分散する多数のコンピュータが流通を自律的に監視する仕組みである。
取引データとの整合性を検証しながら一定期間のすべての取引が台帳に追記する作業が生じるが、この追記作業に参加した人に対して報酬として新規発行されたビットコインが支払われる。ビットコインの発行はこの作業を通じてのみ行われるため、「マイニング(採掘)」と呼ばれる。

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