〜ファンダ好材料に仕掛け売りが重なる〜
今週はメジャーSQが週末にありますので、仕掛け的な売買が横行しやすい相場づきですが、案の定、振れの大きい日となりました。
先週末の米国市場ではダウが一時350ドル安まで下落するような全面安に見舞われた場面もあっただけに、もっと大きな下げも覚悟しておりましたので思いの外軽傷で済んだ印象です。
ただし、マザーズ指数をはじめとして中小型株で後場の弱さが際立ちましたので、恐怖を感じた個人投資家が多かったのではないでしょうか。
とくに直近まで出来高を伴って大きく上昇していた銘柄やIPO株に売りが広がりましたので、上値を追って行った投資家は大やけどを負ってしまったに違いありません。
ボラティリティの大きい相場では株数を調整して少ない資金でも値幅重視で売買することもできますので、工夫してみてください。
外部環境を見ると米国では税制改革法案が無事に可決して時期の調整に入りましたね。
ポジティブ材料とセットでまたロシアゲート疑惑の再燃やら地政学リスクにつながる米韓合同軍事演習の開始などが報じられて打ち消されてしまいましたが、企業にとっては追い風であることに変わりはないでしょう。
日本でも外国企業との競争力確保のために法人税率の低減策が打ち出されるなど、革新的な技術を研究開発するグロース株には再び日が当たりそうな材料になりそうです。
政府のこうした施策は先週のコラムでも取り上げたように企業に賃上げや積極投資を促して、内部留保している資金を動かしたい意図があると言えます。
今日の市場のように薄商いみたいな状況ではなく、活発に資金が動いてこそ相場も経済も活発化しますので、まさにそういった機会を捉えて投資することが求められていると言えるでしょう。
先週の大幅高から一転して売られた串カツ田中(3547)やペッパーフード(3053)、力の源(3561)の飲食3傑に加えて、夢の街(2484)やトレードワークス(3997)などの中にはすぐに切り返す銘柄もあるかもしれません。
ただし、中途半端な位置で掴むと、上記のように大やけどにつながりかねないと思いますし、今週あたりはまだ市場トレンドが出ないはずですので、SQを通過した来週を見越しながらの試し玉にしておいた方がよさそうです。
個別銘柄の中にはベイカレント(6532)のように既にトレンドを形成しているものもありますので、目先で売り買いするならこうした順張り銘柄の方が近道になりやすいと思います。
【 人 生 の 格 言 】
『若いくせに、周囲ばかり気がねして、コセコセとちぢかんで生きている若者が世の中にはたくさんいる。これでは、若者という名の皮をかぶった老人にすぎない。』(本田技研工業創業者 本田宗一郎)
それでは、明日に希望をつないで慎重にかつ大胆に取り組んでまいりましょう。
執筆:加藤あきら
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