景気と株式投資の意義
昨晩からの円高と日経先物の売り崩しでもう少し下げるかと思いましたが、引けにかけてだいぶ戻してきました。
明日はオプションSQがあるので、寄付の気配がブレるかもしれませんが、SQ清算値を上回るか、下回るかを監視しながら売買していきましょう。
ただ、これだけ債券市場の金利に反応して為替が動くのであれば、これからの焦点は債券市場に目を光らせておく必要が出てきます。
この適温相場を崩す要因があるとすれば株式市場の外から持ち込まれると思います。
黒田日銀総裁は「2%の物価上昇目標」を掲げており、これまでは金融緩和・量的緩和が縮小されるはずがないとの「安心感」が国債市場にありましたが、欧米が緩和縮小に舵を切ってきたために日銀の孤立が目立つようになってきています。
日本の経済指標も消費者物価指数はプラスに転じてきており、企業物価も上昇が顕著です。
もちろん足元の原油高などに起因する悪いインフレとなってくると厄介な存在になります。
と言いますのも、国内の労働市場では依然として超人手不足を背景とした失業率が低水準にとどまる環境下でありながら、労働者の賃金が上昇しない、それどころか可処分所得は低下している事実が横たわっているからです。
昨日ユーザベース(3966)が運営するNewsPiksでダイヤモンド・オンラインの記事が流れてきたので、興味深く読んでしまいました。
参考URLを貼っておきますので、ぜひ読んでみてください。
ダイヤモンド・オンライン 「あなたの手取り年収、2018年はこうなる!」(http://diamond.jp/articles/-/155047)
概要は「手取り年収」=「額面年収」−「所得税+住民税」−「社会保険料」
以前から続く社会保障費の増加により、たとえ額面年収が同じでも手取り額は減り続けているのが実態です。
つまり、可処分所得が減っているということは消費の落ち込みに直結します。
デフレの根本要因はまさに家計の圧迫に他なりませんから、消費増税などもってのほかなのです。
そんな中で悪性のインフレとなってくると、せっかく景気回復の兆しが見えてきて、企業業績も上がっているのに、実体経済への波及は限定的なものになってしまうという懸念があります。
お金を通して世界の歴史を紐解いてみるとせっかく近隣諸国を従えるほどに拡大した帝国がこのようなインフレだったり、重税で国民が疲弊して滅んでいってしまったケースもあります。
よって、株式市場の先行きを占うには、しっかりと労働者の給料がベースアップしているのか、実感として家計は楽になっているのかを意識しておくとよいかと思います。
それはつまり、株価だけが上昇していってしまう現象はやはりバブルにつながる危険を孕んでいますし、プラスαで常に市場を注視しておくことでそうしたリスクを回避することに繋がりますね。
インフレをヘッジする目的でも株式などの投資知識が重要になってくるかと思います。
株式投資で利益を生み出しながら人生のリスクもヘッジしていけると生活も豊かに過ごせますね。
初心者もベテランも関係なく、同じ土俵で戦えるのが株の世界です。
そんな世界でより早く、より多く勝ちを積み上げるためにあすなろ投資顧問をフル活用してみてください。
【 人 生 の 格 言 】
『消費者は安い価格を求めているのではない。価格以上の価値を求めているのだ。』(セブン-イレブン創業者 鈴木敏文)
それでは、明日に希望をつないで慎重にかつ大胆に取り組んでまいりましょう。
執筆:加藤あきら
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